異世界での目的
次の日の朝、約束の時間に先生の部屋に転移してきたクラスメイト全員は集まらなかった
いつまで待っても勇気が来ないのだ
スキルが無いことに落ち込んでいるのだろう
先生は仲の良かった俺に見てきてくれと頼んだ
俺は勇気の部屋に行ったがそこに勇気はいなかった
先生にこの事を伝えると
「大変、すぐにこの辺りを探しましょう」
「無理ですよ、勇気が逃げたのは夜中だと思います、もうこの近くにはいないでしょう」
すると織田が
「友人がいなくなったというのに、薄情ね」
「あいつは必ず、帰ってくるよ、だから探す必要はない」
「その根拠は?」
「あいつはそんなやつじゃない」
「わかりました、待ちましょう。ですがあまりに遅いようなら探します」
先生がまとめて本題に入っていく
「みんなに集まってもらったのは、これからについて話すためです。みんなはどうしたいですか?」
まず相川が
「魔王を倒すのよ、それがこの世界の人達の願いなんだから」
そこに大翔が付け足す
「ゴールが違うよ、僕は元の世界に帰る方法を見つけたい、その為に魔王を倒すんだ」
さすが大翔わかってるな
けど俺たちは知らないこの世界がどれだけ危険なのかを
最終的にみんな帰りたいということなので帰る方法を探す事になったのだが、何をしようにも情報が少なすぎるので、各自情報収集という事になった
解散する直前に織田が
「十字君、ちょっといいかしら?」
「なんだ?」
「私のスキルについて、人選眼の方なんだけど、あなたに適正:allって出ているの」
「適正、それは俺にしか出てないのか?」
「霧風君に神剣、頂君に聖鎧、雨音さんに神弓だったかしら…その他にも数名」
「武器か…OK調べてみる」
「終わった?」
と顔を覗かせるのは愛だ
「ごめんね恋姫さん、彼氏借りちゃって」
「もー、織田ちゃんからかわないでよ、でさ駆これからどうする?」
「そうだなとりあえず、図書館に行くか」
「それがいいね」
「私もそうするわ」
俺と愛と織田は図書館に向かった
図書館に行くと雨音が本を何冊も広げて
「うー、読めないよー」
と頭を抱えていた
異世界の本は異世界文字で書いてあった
しかし織田が一冊の本を手に取り
「私は読めるわ、意味が頭に入ってくる」
「スキルの力か色んな言葉を知らないと政できないからそういう補正が入るんだろうな…」
どうにかして読めないだろうかと悩んでいると頭の中に言葉が流れてくる…しかもただの言葉ではないこれは魔法の詠唱だ
俺は一冊の本を右手に取り唱える
『 我世界の創造主なり』『 世界は歪なり、我正しき形へ誘う』『 創造魔法「
俺の左手には右手に持っていた本と全く同じ表紙の本があった、唯一違うのは文字が日本語で書かれているということだけ
「すごい、これが魔法…」
雨音が驚いている
「でも、どうして詠唱を知っているの?」
織田の質問はもっともだ
「頭の中にこれが浮かんできたんだ」
「スキルってのはすごいわね」
とりあえず情報収集だ
俺は異世界文字がわかるようになったわけじゃないから織田に本を用意してもらってそれを俺が
それから俺たち四人は本を読み漁った
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます