裏話

「彼等、能力、使用、上手」


 蝶來はとある2人組を見て素直に感心していた。

 蝶來の言葉の通り、その2人は試合開始初日から能力の扱いがうまかったのだ。


「確かに〜彼らは強そうです〜」

「序盤は1人だけで行動する能力者を狙って居るようだな! いい戦略だ! ガッハッハッ」


 クリフィナと恭爾もその2人組の様子を見て感心した。

 恭爾の発言に、ケリュセスは言葉を付け足した。


「確かにソロを倒していけば、ペアが組みにくくなり、元からペアを組んでいる彼らは優勢になりますね。ついでに遊戯参加者の数も減らせますし」


 そんな会話を全く聞かずに、案の定空気を読まないバルドは言い放った。


「俺のお気に入り、デートし始めたせいでつまんねー」

「ならば他の参加者の様子を見れば良いではないか!」


 バルドの言葉にベンドラが突っかかる。

 ベンドラの言葉をフル無視してバルドが続ける。


「なんか俺呼ばれてる。デートの邪魔しちゃ悪いしな! 行かないでやろう」

「普通は呼ばれても行かないものなのですよ?」


 ベンドラの次に、バルドの言葉に反応したのはジルノールだった。


「……バルド……ちゃんとルール……守る!」


 ジルノールの意見に便乗するようにフェンジドラが言った。

 だが、バルドは一切話を聞いている様子はなかった。


「こぉれだから、バァルドはいけませぇんねぇ」


 バルドの様子にミネブルは呆れた様子だった。

 ほかの神々もミネブルと同様呆れた反応を見せたのだった。

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