オープニング:HO3

話は遡り、半年前。

君は小さな客船に乗って、陽光を浴びて煌めく海を眺めている。(理由は任せる)


ふと舵輪があるほうを見ると、子連れの若い夫婦が船長と話しながらビデオを撮っている。


しばらくして、晴れていたはずの空がいつのまにかどんよりとしたものに変わったの気付く。


さして時間も立たない内に雨が降りだし、風もどんどん強くなる。


嵐の中でうねりに揺られる船の中で、君は不吉な予感が膨れ上がるの感じる。

予感が最高潮に達した、次の瞬間!


轟音とともに、船もろとも君は飛んでいた。

船は真っ逆さまに落ち、二つに割れ裂ける………!


かろうじて君は浮かんだ船の破片に捕まることが出来た。

船長の老人も遠くで浮かんでいるのが見えたが、あの家族の姿は見えなかった……


その後、君と船長は救助されて一命をとりとめた。


だが、君は肌身離さず持っていた大事な思い出の品を無くしてしまっていた。

君は覚えている。

船が引っくり返るあの瞬間、あそこには何かがいた。

そいつが海水ごと思い出の品を飲み込んでいくところも。


だから君は今もなお、思い出の品を諦められずにいる。


そして半年経った現在、あの時の船長であるビイハブ船長の居場所をついに突き止めたのであった。

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