#4 可愛い

「起立、礼、着席。」

疲れた。やっぱり国語の教師の授業は嫌いだ。

でも、通知は5くれるから文句言えないけどな。

「暁月。飯食おうぜ。」

「うん。」

あれ、いない。月菜がいない。

「藍澤、月菜はどこにいるの?見当たらないけど。」

「知らねぇ........あ、あいつ、あの美人な先生、なんだったっけ。」

「見石先生?」

「そうそう見石先生に呼び出し食らってたから俺らは先に屋上行こうぜ。」

「あ、うん。」

ほっとした。まさか女子にまた呼び出されてるのかと思った。

「女子に呼び出されてるとか思ってたのか。」

「うん。ちょっと心配になって。」

「クラスは俺と一緒だから大丈夫だろ。」

「そうだね。」

僕たちと出会う前に彼女は虐められてた。

理由は‟嫉妬”。

彼女はとてもきれいだ。彼女はとてもかわいい。

だから、男子にモテていた。

それが彼女たちの逆鱗に触れたのだろう。

まあ、僕と藍澤が彼女を助けてからはなくなった。

だが、いつまた始まるか分からない。

だからとても心配なんだ。

「奏音、真斗、おまたせ。」

そういうと月菜はニコッと笑う。

ほら、‟可愛い”。

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