#2 幼馴染

「おはよう、奏音。」

「...........おはよう、月菜。」

彼女がいつも夢に出てくる幼馴染、『佐都さみや月菜るな』。

僕は彼女に恋をしている。

でも僕は、彼女の本当の姿を見たことがない。

彼女の本当の姿を知っているのは彼女のお母さんだけだ。

いつかは僕も.......「奏音、どうしたの?ボーっとして。」

そんなことも知らずに彼女は僕に「にこっ」という効果音が付きそうな勢いで笑う。

「..........なんでもない。」

僕も笑う。

でも彼女は僕を見ていない。だけど、

「はよう、月菜、暁月。」

彼に、彼女を取られないように笑うんだ。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る