天使喪失

何ものにも染まらない

うすあおい孤独を抱いて

天使が眠る


色とりどりの仮面ペルソナたちは

唯一、白いままのその存在を

憎みながら覆い隠す


それは

荊姫の物語に似て

非なる物語


何ものにも染まらない

うすあおい孤独を抱いて

天使は眠る


安らかな眠りを

妨げるものの影に怯えながら

眠りのときを紡ぐ


唯一、白いままの危険に

秘められた魔の匂いを

仮面ペルソナたちは知らない


天使は眠る…


偽りの清純の中で

目覚めまでの刻を

静かに呼吸する


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