武道と武術(続き)


 私は交陣という競技を製作していますが、この競技に於ける反則の数々は武術としては何ら間違いではありません。

 然しこの競技は武道を手本にルールを制定しているので、ルールに従わなかった場合は反則を取ります。


 当然武道を手本にしている為、過剰な斬撃は反則を取ります。


 要するに武道と武術を混ぜる事は出来ないんですよ。

 混ぜている人が居るとしたら誤解しているんです。

「そもそも武道は柔道開祖 嘉納治五郎翁が提唱したから日本のものなんですよー。海外のものは武道じゃないです。」っていうのもまぁ答えですけど、其れは一部分しか捉えていないのです。

 みんなが知りたいのはそんな答えじゃないです。


 何度も書いていますけど、武道は武術修行の場において人間道を学ぶ行為としても解釈出来ますから、例えば組織化して修行の場で人間道を学ぶ事を掲げているなら其れは武道と言って差し支えありません。要するにその時点で武術が武道に変化するわけです。

 よって共存は不可能なのです。


 ここでは、海外発祥の武術であっても人間道を修行する目的が主であれば武道であるという事が言いたいのです。

 つまり日本発祥じゃないものは武道じゃないとするのは結局のところ間違いと言えます。


 日本武道館の武道憲章、これを読んでもいまいちズバリがわからなかった人も、「ああ.....武道とは武術を修行する過程で人間道を学ぶものなんだー」と思って読んでください。色々再発見できるはずです。


 武道修行において大切な事は、師匠は弟子に物事を押し付けない事、弟子は自分で教わった事を再発見する事。


 簡単に言うと、


 師匠は上から目線で命令をしてはいけない。弟子が楽しんで修行に励めるように支え、全てを見守る父であるべき。


 弟子は自分の意思で修行に向かう事。誰かや何かのせいにしないように気をつける事。

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