革新に関して
電脳具足をデザインしてて実感する。
妥協せずにどんどん作り続けるなんて無理な話。なぜならちゃんと自分で限界点を設定しないとどんどんアイデアが出てきて全く前に進まない。(思考だけが先行して手が動かなくなるという意味)。色々斬り捨てるのは凄く悲しいけど別に今生の別れをする訳じゃなし、「後の楽しみにしておこう!」と自分に言い聞かせつつ前へと進むしかない。単純に「断線しないようにしよう」というリミットですら未だ未だ範囲が広く気が遠くなる。
断線か妥協か。
瀧本哲史氏によればイノベーションとは技術革新というより既にあるモノの新結合とのことだったが、それだと開発の途上で喪われる素材が少なくない。ありモノの結合には技術の革新、革められる、つまり分岐まで遡っての進化のやり直し(ボツネタの敗者復活戦)の視点がない。そしてコストがかかる部分がここなのだが「妥協ポイントを決める作業」が重要だと思う。妥協×妥協の「既存の新結合」はむしろ負に向かうことさえある。革新が生まれる地点とは、妥協ポイントの明解化(まずは自らに対して)の過程で起きるのだ。その決めたポイントの範囲をボーダーとして最善を尽くす。後は運......。時に限界突破を果たしてしまうような幸運もあったりして、この快感は癖になる。
イノベーションには永遠回帰の思想に基づく愚直なる試行錯誤と勤労精神、それを周囲に浸透させる設計者の強靱な意思が不可欠。国力保全を無視した急な進化は下支え人材を淘汰し国家を弱体化してしまう。(産業革命や明治維新のように)
リーダーとは無産生活に生産概念モデルを示し、説明ではなく身をもって他を導く存在を指す。
「侵略者」は弱体対象に利便という名の甘い木の実を与えその地に腰を据える。果実とは食べたら最後、地に落ち芽吹くことはない。
「繁栄者」は一会の相手に木の枝の継ぎ方を共に作業しながら伝え、次の土地へ往く。産物も製品も拡張する。
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