北の地に ひとり
寂しい 寂しいと泣く声が
冷たい北風に乗って聞こえる
真白に染まった山の向こう
淡青色の空の彼方
凍えた体をなお冷やす
冷たい北風が泣いている
何がそんなに悲しいのかと
問い掛ける息を白く凍らせ
寂しい
寂しい
寂しい……
(誰でもなく
雪原に立ち尽くし道を喪った
私自身が悲鳴をあげているのだと
耳を塞いでも響く内なる声に
北風が絡みつき吹き抜けていく
寂しい 寂しい 寂しい、あなた
我が身を抱き堪え忍ぶ
願いは虚しく木枯らしに裂かれ
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