折り重なる夢の骸

重なり 重なる 重ねていく

言葉をくちびるを肌を幾度も

隙間なく埋め尽くそうと足掻きながら

重ね 重ねては 重なりはしない

違いに目を心を奪われていく


はらはらと散らしたのは

涙なのか 言葉なのか 命なのか

触れ合わせた指先は掬うことも出来ず

辛うじて動かせた瞳が追った

(それは残像だったのかもしれない)


壊れ 崩れて 落ちていく

落ちる先に重なり合う瓦礫ことば

意味を喪いきれず未練の髪を引き

虚ろな眼差しの先 ため息の後

静かに冷たく降り積もる









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