病み

心の闇は深く色濃く

救われはしない思いは病み

望むことすら

光には成り得ないほどに病み


渇望する終焉が唯一の

色を為す 闇の中で

病む思考に嬉々と響く

穿たれるピリオドの音が


狂えたならば幸福だった

ただ闇雲に病み衰えるならば

いっそ自我すら喪って

己れが何者かも分からぬほどに


胸に穿たれた幻のピリオドから

滴る血潮すら闇色に焦がれ

蹲る その背を突き破る

病み腐る翼の幻影




  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る