色のない朝

初冬の空気は秘めやかに

胸の痛みを撫でていく


呼吸するたびに

洩れかける嗚咽を堪えて


見上げる空は

透き通る


届かない祈りを

叶わない願いを


こんな時

思い出してしまうのは


いつまでも慣れない

悲しみのせい


心、ひび割れ

どこまでも喪い続ける


齢を重ねるごとに

時を見つめる先に



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