私の言葉は

濾過して濾過して濾過して

純度を上げた混じり物がない

美しい言葉を綴る事が詩作だと

それが文学的詩作だと言うのなら


血反吐を吐いて這いずって

泥水で口を漱いだような私の言葉は

いくら綴っても詩ではないのだ

詩ではないなら羅列だろうか


私というフィルターを通した世界は

呻きや呪いに満ちている

歪に歪んだ景色には

澱んだ空気が充ち満ちて


濾過しても濾過しても濾過しても

もはや濾しきれない凝った情念が

それでも浄化されることを請い願い

巨大な渦を巻いている


泣きながら吐きながら書き散らす

汚れきった私の言葉は

いくら綴っても詩ではないのだ

詩ではないなら何なのだろうか


し、なのだろうか


死、なのだろうか……



  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る