波白く

弾けていく

音の洪水に浚われるように

掠れた声が


熱気を忘れて

冷たく刺さった心に

溢れた涙が


身も心も預けて

存在すべてで刻んだ

この瞬間の感動を


ねぇ、裏返った高音は

全速力疾走の

証だった


このまま世界が終れば

幸福なままだと

頭の隅を掠めたけど


白く呑まれていくなら

波に委ねて

まだ刻んでいく鼓動を




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