早春賦

百舌鳥モズが囀ずっている

スズメ、ヒバリ、それからヒヨドリ

あれはセグロセキレイね、と

きみは笑う


恋の季節になったから

ありとあらゆる鳴き声を真似て

求愛の歌を歌っているのだ


庭の梅の木で

ピッピッと尾羽を振りながら

囀ずる百舌鳥の声は澄んで

早春の柔らかな空に響く


ツグミ、ツバメ、ジョウビタキ…

美しい囀ずりを真似る得意気な姿に

きみが次々と鳥の名をあげ


幸せそうに微笑んだ

この自然を愛している

故郷は何も変わらずに

きみと僕を包み込む

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