夏の気配
五月雨けぶる中に佇み
緑なす景色をぼんやりと見つめ
聴こえない音を、探している
この迷い道から歩み出せない
弱く愚かな心を右手に
ぎゅっと握った
痛みだけを
私に遺していかないで…
応える声は聴こえない
降りしきる雨音の向こうには
少しだけ早い夏の気配
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