エピローグ、あるいは蛇足

 その夜、私は夢を見た。

 それが夢だと分かったのは、現実ではありえない人物の姿があったからだ。

「コレー」

 私が呼びかけると、彼女は微笑んだ。光が溢れ、私の胸中は安堵に満たされるようだった。

 彼女はゆっくりと私に近づき、私は彼女を抱きしめた。その確かな感触と温もりこそ、私にとっては本物だった。

「ああ、コレー……」

「はい」

「愛しい、我が娘よ」

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