ちょっと待って、全然わからない。なにを書いても、ひとりにも読んでもらえないって、どういうこと。 ここは、大都会の孤独の万華鏡?

弓月 翼

第1話 タイトルどおりさ。

それだけさ、

タイトルどおりさ。

ほかはないさ。


私には、

まわりにいっぱい、人がいるのに、

すっごい、孤独なの。


あの、スクランブル交差点で、

ひとり立ち止まって、

じゃまもの扱いされたときと、

同じ場所だね。


万華鏡をちょうだい、万華鏡を。


ほんとうの白く堅いビルの街から、

正義が、すっかり意気消沈して、

しゅわ〜と、立ち昇っていくのをみあげる。


わ、わたし、ほんとうに、孤独だ。


こんなに孤独なのに、

孤独じゃないって

思われている。

だれにもわかってもらえないって

だれにも言えないからここで、

こんなこと、してるのに。


バッカみたい。

ここも、だれも私をみてくれないのよ。


万華鏡をちょうだい、万華鏡を。


そんなこと、もう、知っちゃったんだし、

もう、期待なんて、しちゃ駄目よ?


ほんとうはもっと楽しい恨み節に

したかったのだけれど、

私が捨てられる恋みたいな

この世界のど真ん中で、

帽子を目深にかぶり、


ククククク、


と、笑っていられるじゃん、って

頼もしいって、勘違いしたけど、

私が味わってたのは、

顔を歪めるほどの、なに?


ククククク、


って、まさか、泣いてるの?


万華鏡をちょうだい、万華鏡を。


光の果てのキラキラ純純じゅんじゅん

万華鏡の中の夢を、

私はそれだけ、みあげて、

ひとりでも、寂しくなんかないさって、

強がる孤独も、キラキラして欲しい。


キラキラ、してしまう、夜の万華鏡、

なのか?








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