わたしのこと。
結城春
第1話 わたしと彼のはじまり
わたしはどこで間違えてしまったのかと、考えてはやめて、考えてはやめて、無限ループにハマってる。
わたしの中学時代は、勉強の出来る真面目な優等生だった。
高校受験で進路に悩んだわたしは、悩むことを放棄して、なんとなくといった理由で兄が通っていた都内の進学校へ入学した。
その学校は地元から少し遠かったこともあり、同じ中学出身の生徒は1人もいなかった。
勉強ばかりの中学時代を過ごしてしまったわたしは、なんとなく、新しいことを始めたくて体育祭実行委員になった。
体育祭実行委員会でわたしは彼に出会ってしまった。
わたしの2個上、3年生の実行委員に彼はいた。
彼は黒板書記で、毎回前に出て黒板に会議の内容を書いては消していた。
そこまで親しくはならなかったけど、決して気が合わない訳でもなく、同じ実行委員として楽しい時間を共有していたと思う。
それから彼は高校を卒業し、特に連絡をとることもなく、わたしも高校を卒業して大学へと入学した。
大学1年の4月、まだ大学に慣れないままに次の講義の教室を探していると、そこでまた彼に出会ってしまった。
その時は冗談交じりにお互い「運命的だね」と笑い飛ばしていた。
彼は1年浪人したそうで、今は大学2年生だった。
そこから、わたしは彼と良く一緒にいるようになっていった。
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