第28話 次なる戦いへ

「は、勇人!」


部屋に駆け込むディム。



「どうしたんだ、そんなに慌てて」


勇人は心配そうにディムを見つめた。



「いや、まぁ……それより、体の方は大丈夫なのか?」



「ああ、超筋肉の反動が少しあるがそれ以外は完治しているようだ。これなら問題なく妹の場所までいける」



「い、妹の場所って、お前わかっているのか?」



「ああ、魔王城だろ。俺の妹センサーはそういっている。」


勇人は自慢気に言った。



「さて、早く妹の場所まで行ってやらないとな」


そう言うと勇人は部屋を出ていった。



「お、おい」


ディムも慌てて後をおう。



そして治療室を出て勇人が向かった先は親方ドラゴンのところであった



「おい、何で親方のところに行くんだ?あの件についての報告なら俺がしたぞ」


いぶしかしげにディムは言った。



「ああ、だから俺がいく理由はそれじゃあない」



「じゃあ、なんだっていうんだ」



「それは…っとついたな」


前に来たときと変わらないデカイ穴の中に親方はいた。



「起きたか勇人よ。ゴブリンの討伐お見事であった。とても感謝している。」



「あぁ大丈夫だ。妹のためだからな。今回は願いがあってきた」



「なんだ、申してみよ。貴殿には今回、世話になったからな」



「俺を魔王城まで連れて行ってくれ。飛ぶでも魔法でもいいなんでもいいから連れてってくれないか」



「な、なに言ってんだ!」


あまりのバカな発言にディムは叫んだ。




「いいか!魔王城って言うのはなここら辺とはレベルが違うんだ。お前なんかが行ってもすぐに死んじまうぞ!」


ディムは声を張り上げて言った。



「それでもいく」



「このバカ野郎!親方様からも何か言ってやってください!」


自分ではどうにもならないと思いディムは親方に助けを求めた。



「ふむ、私としても今、魔王城にいくのは早計だと思うな」



「なら、どうしたらいい」



「仲間を集めよ」



「仲間か…」


ふむ、と勇人は考える。



「とりあえず、この国の首都に転移魔法で飛ばしてやろうそこで仲間を集めるがいい」



「なるほど、わかった。すぐにいこう」


親方の意見に納得し、すぐに出発しようとする勇人。



「まった!」


ディムが勇人の出発をとめた。



「なんだ。邪魔するならぶっ殺してでも行くぞ」



「その旅俺も連れてけ!」




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