第22話 妹奪還作戦①

「よし、じゃあ行くぞ」



「ああ」



オーガのプレアの返事を聞き、ダッシュで勇人は集落へ走っていった。



リザードマンのディムはその様子を見届けたあとポツリと


「あいつの作戦どんなだったっけ…」


と呟いたのだった。






門番を手早く倒し、集落へ侵入していった勇人たち


「って結局、突っ込むんかい!!お前も脳筋じゃねえかあああ」



ディムがこう叫んでいる理由は、勇人の作戦が正面突破というディムと同じ作戦だったのだ。ディムは脳筋と言われ不貞腐れて作戦を聞いていなかったたので今勇人の作戦を知ったのだ。



「僕も言ったんだけどね…」


プレアもそういったらしい。



「貴様が考えるのと俺が考えるのとでは妹への思いが違うのだ。この作戦はそう。妹愛してるから助けてあげる♡♡作戦なのだ!!」



「こいつって妹関連になると馬鹿になるのか… ?」


そのまま3人はゴブリンの集落に突っ込んでいくのであった。










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「さて、妹さんはどこにいるんだろうね」


プレアは妹が捉えられてるのは知っているが正確な居場所は知らない。



「こっちだ」


そんなプレアの様子を気にせず、ずんずんと進んでいく勇人



「ほう、そんな風に進んでしまって大丈夫かい?そっちに妹さんがいるという保証は無いだろう?」


いまだにヘラヘラと笑いながら進むプレア



「それなら大丈夫だ」



「なぜ?」


そう言いながらプレアは心底不思議そうに勇人を見つめた



「俺には妹センサーが付いているからな」


そう勇人はキメ顔で言った



「い、妹センサー?」


困惑した様子でプレアは問い直した



「ああ」



「一応、どんなものなのか聞いてもいいかい?」



「もちろん、といっても簡単だぞ。俺が妹を好きすぎてずーっと妹のことを考えていたらスキルができたんだ」



「それが妹センサーってことかい?」



「まぁ、そういうことだな」


その返事を聞くとプレアは悩ましげに頭を抱えた



「(普通、スキルっていうのは師匠などに教わって手に入れるものなんだけどねぇ。)」



「妹のことになるとこいつはスキルも習得できるんだな」


ディムが呟いた。



2人は勇人の妹愛に感心ではなく少し恐怖を感じながら、3人は集落の内部へ侵入していった





「しかし、全然ゴブリンたちを見ないな。親方が言うにはかなりいるみたいだったが」


集落の内部に入って少し経った後ポツリと勇人は呟いた。



「確かに、集落に入ってからまだ門番ゴブリン以外のゴブリンを見てない気がするね」


プレアも異変を感じとったのか少し気を引き締めた。



「まぁ、戦闘が少ないに越したことはないからいいだろう。っと、ここだ。ここに愛しの妹がいる。捕まえたやつはひねり潰してくれるわ」



そう勇人がいった先には廃屋と言ってもいいようなボロい建物が建っていた


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