第33話


ある政府が、極秘施設で、実験をした。こどもを、とじこめてぎゃくたいしよいこになるかどうかを。よいこにしないなら、むちを、あびたこどもたちは、よいこになった・・・おびえながら、よいこに。          この心理的実験には、いくつかの、興味深い、アンケートをともなった。       1 じぶんは 悪い子ですか。と、いう質問に、100パーセントのこどもが、はいと答えた。 2 ここから出たいですか? という質問に なんと 1年未満のこどもが、はいと、答えたのに対して、1年を越えたこどもは、いいえ、出たくない。と答え、答えが、割れた。その理由を、それぞれに、聞いた。いちばん多かったのは、もっと怖い目に、合うのではないか、という恐れ だった。ここから、出たら。これに対し、1年未満の子供には、ここから出たら、安全だ。つまり、ここは、安全ではない、と分かったわけだ。1年を越えると、虐待に慣れ、その虐待から、離れることを、恐れるようになる。それは、ちょうど、むねに、打たれたくいを、抜くことが、こわいように、感じる。くいが、ささったままで、バランスを、たもっている、とも言うのか そのくいを、抜いたら、その穴を、ふさぐものが、ない。    体や、心理的変化も、観察され、記述された・・・・。表情がなくなって、しゃべらなくなり、妙な落ち着きが、あると、言う。感情は、一定で、上下しにくい。刺激に反応しにくい。恐怖、怒り、これらに反応しないように、これらを、抑えたためだ。反射的に、これらと逆の感情も、その負荷より、おさえられた 嬉しい、楽しい、などだ。      これらの子供たちは、その後、また、極秘施設である場所に、うつされる こんどは、安全で、虐待のない、しあわせな、環境に。その過程を観察し、どれくらい、どんなふうに、回復するか、みる。回復の過程は、興味ぶかい。とても、早いことが、分かる。早いといっても、完全ではなく、こころの傷は、のこる。しかしこども達は、約たったの一週間で、すべて、忘れたかのように、落ちついて、深呼吸したり、遊びだしたりした。しかし、それは、1年未満の、子供たちだった。1年を越えた子供たちには、安全な場所にうつしてから、一ヶ月たっても、心理的状態は、ほとんど といっていい ほど、変わらない。以上から、虐待が1年以上続いたら、うつになりやすい、という研究結果を、政府は得た。虐待の内容だが、暴力をともなったもの、と、暴力をともなわなかったもの、つまり、ことばによるもの、とでは、なんと、大きな差を、ともなわなかった。なんと、暴力のみ、による虐待が、いちばん、軽かった。暴力に言葉が、くわわったもの、言葉のみだが、暴力を想像させるもの、は、同じくらい、心理的圧迫、おびえ、をともなった。 この『おびえ』が、こども達には、強く見られた。このおびえが、体から、ぬけるのは、時間だけでは解決できないケースにも、おちいる。なにか、プラスあるふぁー    このおびえ、をとる工夫や、与えるものが、あたえる刺激が、ひつよう だった   数名のこどもたちでじっけんしたけっか、ハグを、する抱擁する、この刺激で、安心感を取り戻したこどもたちが、すうにん    やさしい言葉をかける、だけで、とりもどしたこどもたちおおかった。        回復ははやい。             回復しない子供たちは、そのあと、放って置かれた子供たちだった。         放っておかれた子供たちは、時間をどれだけ、おいても、虐待が止んでも、その心理的状態は、とまりにくい。じぶんでは、回復できない。新しい、しげきが、必要だった。  虐待を、回復させるのは、愛情であり、愛である。                  

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