5-4 VSヘンゼル&グレーテル
どうも焔です。前回ヘングレが暴走し襲い掛かってきました。
無言での発砲を最低限の動作で回避しました。
「焔、わざとヘンゼルとグレーテルを暴走させたでしょ?」
「うん、力知りたかったし。」
日影の非難の声が聞こえる。
実際にヘングレを暴走させたのはわざとだし、二人の力を知りたかったというのも一つあるが純粋にヘングレと戦ってみたくなったと言うのが大半。
「主様、遊び相手をほっといて他の人と話すのはマナー違反ですよ。」
グレーテルが巧みにAKのセミとフルを使い分け銃弾の嵐を浴びせてくる。
使い慣れているのかぱっと見、弾をばら撒いているようにしか見えない弾幕だがフルオートで周囲を囲み逃げ場をなくし、セミオートで的を狙うプロの考えで作られていた。
「ありゃーこれは眠れる獅子を起こしちゃったのかな」
銃弾などの遠距離武器を使う敵との戦いは久しぶりで高揚する。
「相手が遠距離なら俺も遠距離にしますかな。 ブラッドメタル我が意思に従い形作れ」
呪文や呼びかけなどは要らないが言いたくなってしまうんだよね高揚すると…
ブラッドメタルをバリッバリにカスタマイズされた二丁のデザートイーグル.50AEに変形させる。
「二丁拳銃ってリアルでやろうとすると腕がヤバいことになるけどこの世界なら出来る‼」
迫りくる弾丸のうち当たりそうな弾だけを相殺や弾く。
双子の攻撃は、どこか単調でただ弾を打つことを楽しんでるだけのように感じる。
「つまらんな」
単調で飽き始めたから終わらせるために弾を避けずに白兵する。
今のステータスでは、ヘングレの弾なら数万発くらわん限り死ぬ可能性はない。
「終わりだ…」
「甘いよ、主様」
グレーテルの手に持っていたものがAKではなくパイルバンカーに代わっており俺に向けて発射される。
「ぐぇー不意打ちとはいえパイルバンカーをもろに食らうといってーな。」
腹に直撃し、腹に風穴空いているが私は、生きています。
まぁ腹に風穴ならシヴァとの戦いのときにブラフマーストラ食らって開けたことあるからもう既視感しかねぇ。
「焔また、腹に風穴開けてるね。」
日影だけニヤニヤしながら寛いでいる。
「日影、見てるだけでいいの」
「良いの良いの焔自体楽しんでるし私たちは見て楽しも」
「そうだね、私は、戦闘の勉強でもしようかな。」
外野は、周囲の魔物の死骸を回収し、レジャーシートを敷き、お茶を飲みながら俺とヘングレの戦いを観戦している。
「これは、めんどくさいな。あの感じだとブラッドメタルやクリエイトのように好きなタイミングでノンラグで想像通りの重火器系に変化させられるのだろう…なぁヘングレ」
「そうだよ。ほら」
グレーテルの周囲には無数の銃が現れているその種類は、ライフル銃やショットガン、拳銃からパイルバンカー・ロケラン・ミニガンといった火器にまで至っていた。
「よっしゃーなら俺も本気の重火器型になりますかな。 纏えブラッドメタル」
二丁拳銃が溶け俺の背中に集まり新しい形を創り出す。
その形は、めっちゃ自由なガムダムのような羽がツンツンしており背中から脇に向けてM134ミニガンを改造したものが装備される。
「大量の重火器と弾幕が有ればいいと思うなよクソガキ。」
戦闘になるとキャラが変わるな俺…。
まぁ教育ですしお寿司食べたい。
「逝くぞー」
「デッデッデデデデ!」
「カーン」
「デデデデ!」
いい感じにやろうとしたのに外野のせいでネタにされた…泣きそう。
「ヘングレに八つ当たりしてやる」
俺は、翼のブラスターを使い高速で、ヘングレに白兵する。
ヘングレは、周囲にある重火器を発砲させ弾の壁を作り出す。
「密度が足りない」
弾と弾の間を潜り抜けヘングレの目の前に行きミニガンの銃身で殴ろうとする。
「この重火器がただの置き型兵器だと思わないことだね」
グレーテルは近くにあったアサルトライフルを盾にし俺の攻撃を防ぎながら拳銃や他のアサルトライフルで攻撃してくる。
俺は、バック飛びし距離を取り再度ミニガンを構える
「ヤバい遠距離武器同士の戦いってとってもつまらないな」
弾を撃ち避け、はじく程度の行動しかなくてとても飽きる。
「はぁさっさと終わらせよう リミットブレイク」
俺の体から虹色のオーラがあふれ出し、今までの数倍のスピードでヘングレに白兵する
正面から来た俺に向け複数の重火器の銃口が向けられる。
全方面から止むことない銃声が響き渡りマズルフラッシュや煙で俺の姿が消える。
「残念だったな残像だよ」
グレーテルの後ろから俺が現れグレーテルが倒れる。
正面から白兵したのは、オーラが俺の姿を象っただけの残像だ。
俺本人は、グレーテルの後ろから首元を叩き気絶させただけだ。
グレーテルの手から落ちたヘンゼルは変化が解け人間の姿に変わると気絶しているグレーテルに寄り添う。
「あぁまた、ぼくはやってしまった。こうならないようにしようって決めたのに…」
涙を流しながら気絶したグレーテルを抱く
「ヘンゼル泣くな。俺らが居る時に暴走すなら俺らが止めてやるから安心しろ。」
俺は、グレーテルをおんぶし、ヘンゼルの頭を撫でる。
「今回は暴露すると、わざと暴走させたっていうのもあるけどな。」
俺の言葉に?を浮かべるヘンゼル。
「あぁ、お前らが暴走するからって言うから戦闘をさせないようにしたが、今後戦闘にずっと参加させないというのは多分無理だろう。だから今のうちに実力を測ろうとしてな。まぁ実際戦っておいてよかったとは思ってる。まさか腹に一発食らうとは思わなかったな。」
「ということは、主様はわざと僕たちに戦うように促したの?」
頷くとむすっとした顔をするヘンゼル。
「ひどい、僕たちの恐怖心も知らないで…」
昔、何かあったのだろう少し体を震わせてる。
「そうか、それは悪いことをしたな。ならお詫びに今までのトラウマを上書きするようなもの見せてやるよ」
グレーテルをおんぶしながらヘンゼルの額に額をくっつけ知識共有を使い、俺の過去を見せる。
その記憶は、周囲が死体や血で赤く染まった白い部屋の中で、ただ一人壊れた笑いを浮かべた状態の俺が一人佇んでおり、その手には未だ、鼓動する心臓が握られている。
「あっあるじ…この…きおくって…本当?」
さっきまでの震えが甘えのように見えるほどガクガクと震えるヘンゼル。
「あぁ本当だ。俺の昔の記憶だ。」
ヘンゼルに見せた記憶は、日本にいたときの記憶だ。
「まぁそんな歴史が有ってなお今頑張ってる俺もいるから、一緒に頑張ろうな。」
「出来るか、わからないけど頑張るね。」
俺は、やさしく諭すようにヘンゼルに言うと、少し動揺しながらも頷く。
「よーしいろいろ分かったし、グレーテルが起きるまで少し休憩。日影~お茶くれ~」
俺は、ヘングレを抱っこし、外野の居る場所に行きグレーテルを寝かせゆったりとする。
「焔、勉強させてくれてありがとう。」
香蓮は、ほくほくした顔しながら感謝をいうが俺的には、何も勉強できるようなものをした記憶はない。
「勉強できたのならよかったな。俺は、少し寝る。グレーテルが起きたら教えて。おやちゅみ~」
俺は、日影からもらったお茶を飲み、体を丸まらせ寝る。
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