4-3 冒険開始

 どうも焔です。各自色々楽しみました。




 現在夕暮れで周りの家からはおいしそうな料理のにおいが漂ってくる時間帯


 俺たちは街の正門で集まっていた




「んじゃ、次の目的地であるメリソスにでも行きますか」




「いつの間に目的地が決まったの?」




 ?を浮かべるアス




「ん?お前らが商店へ行ってる間に依頼板見て決めた」




「ふぅ~ん了解」




 アスは疑問が無くなったようで冒険にわくわくしている




「焔、もしかして」




 日影はなにか分かったのか躊躇いがちに俺に聞いてくる




「多分な、依頼板にもダンジョン化した町の依頼って書いてありながら受けた奴らは皆、普通の町だったって噂だし、名前からしてもう確定だろう」




 俺の言葉に確信を得たのか小さくため息をつく




「はぁ~まあいいや焔がしたいようにしな」




「あんがとよ、では、出発しますか」




 俺たちは門番にギルドカードを見せ街を出る




 ティーシ宮からこの街に来るために通った道とは別の道を進んでいく


 道が整備されており周囲を見渡しても脅威となりそうなモンスターは居なかった




「平和だな、魔王が襲う可能性があるとは思えんほどにな」




 俺の言葉に香蓮が焦る




「焔、魔王が復活したことを知ってるのは上の者だけだよ!もし、ほかの人が知ったら大問題になっちゃうよ」




 周囲を警戒しながら香蓮が叱る




「問題ねぇって周囲100m俺の声が聞こえる範囲に他人は誰一人居ねぇよ」




 隠蔽してる奴含めてな




 そんな俺の言葉に安心したのか肩の力を抜く




「そんなことより、さっさと先に進もうぜ」




 俺はワクワクしながら目標に向かって歩いていく




「そうだ主~、次向かう町って何か問題でもあったの??」




 俺が急にメリソスに行くと言い出したことに疑問を持っていた


 アスの言葉に香蓮もそうだったと思い出したかの様に頷く


 日影はアスが分かっていなかったことに驚いていた




「えっアス分かってないの?」




 日影の純粋な疑問にアスがショックを受けた




「ボク、そんな頭良くないもん」




 アスが少し涙目になる




「うっわ~日影がアスを泣かしたサイテー」




 俺の低レベルな発言に香蓮がため息をはく




「はぁ~最低は焔の方だよ」




「まぁそんなどーても良いことは置いといてアス、ゲームをしよう、ルールは簡単謎解きだ。ヒントを何個かあげるから答えに辿りつけ 景品な何でも一つ言うことを聞いてあげる」




 俺はメリソスに着くまでの簡単な暇つぶしにゲームをすることにした。




「それって私も参加していい??」




 香蓮と日影が目を光らせながら聞いてくる




「香蓮は…まぁ良いか多分分からないと思うし 日影てめぇはダメだ」




 香蓮はぴょんぴょんしながら喜び 日影は知ってたと言わんばかりの反応をする




「あと日影、香蓮やアスにヒントを上げたらお仕置きな」




 何をされるのか分かったのか体を震わせ頷く




「では、ゲームスタート 今回なぜ俺が急にメリソスに行こうとしたかだがヒントは2つ


 1:一般人では普通の町だが何故かダンジョン化された報告があった。


 2:町の名前がもうあからさま過ぎてもう答えなんじゃね


 ということでなぜ俺がメリソスに向かおうとしたか理由を交え答えなさい 制限時間はメリソスに着くまで」




 俺の言葉を聞き考え始める二人




「はい」




 考えたかと思うとすぐに手を挙げる香蓮




「何?変なこと言ったら終わった後でお仕置きな」




 言い淀む香蓮




「発表権は絶対なので無言もお仕置き対象です」




 絶望しながら言葉を吐く




「焔が普通じゃないからダンジョンに行ける」




 香蓮はビクビクしながら答える




「その言い方だと俺の頭が普通じゃないみたいだから外れと言いたいが強ち間違いじゃないから今回はノーカンにしてやるが次ふざけた言い方したら躊躇なくアウトにするからな」




 香蓮は命拾いした安どのため息を零す


 アスは俺の言葉や今までの経験から答えに近づいているようだが何か足りないピースがあるのか悩んでいる




 二人とも真剣に悩み始める




「そうだ、そうやって自分の知識を使うことが生きるために大切なことだぞ俺の些細な発言や今までの経験、その町の特徴など駆使すれば答えは見つかる」




 その後は何事もなく平和に進んだ




 ~焔達移動中~




「ということでもう少しでメリソスだが二人とも答えは分ったかい」




 俺と日影は道中平和すぎてしりとりをしていた


 なんだよ、「る」攻めって「る」返ししても結局いつの間にか「る」になってるし




「焔しりとりよっわーい」




 日影がどや顔しているがここで反応するとウザそうだから放置安定




「主、一つ質問していい?」




 アスが手を上げ聞いてくる




「質問してはいけないってルールは無いからいいぞなんだ」




「メリソスに双子の噂ってある??」




 確信を得る為なのかそれともラストワンピースをはめる為の質問なのか答えに最も近い質問をしてくる




「あぁあるぜ、一軒だけ場違いなほど豪華な家に住んでいる近しい人でも見間違えるほど似ている双子の話がな」




 俺の答えで確信が得たのかアスは笑顔で再度手を挙げる




「分かった」




「んじゃ答えを聞こうか」




「メリソスはフランス語で「双子」の意で次の目的地にした理由はボクと同じ24の一体だから。そしてなぜ香蓮の、主が普通じゃないからダンジョンに行けるって答えが強ち間違えじゃない理由は、もう試練を受ける権利があるからってのでファイナルアンサー」




 アスはこれ以上考えられないと言う感じで答え待ちをしている




「正解だ。よくそこまで分かったなアス」




 俺の肯定に満面の笑みを浮かべ喜んでいる


 やべぇ一瞬ドキッとした




「ホモら」




「おい人の名前で遊ぶな。それと俺はホモじゃない可愛ければ男でも女でもイケる雑食だ」




 日影のにやけ顔にイラつきながらもアスのほうへ向く




「そんなことより、ゲームの勝者はアスってことで何でも言うこと聞いてやるよ それと香蓮次は頑張れ」




 アスは何を頼もうか悩み、香蓮は頬を膨らませている




「んじゃ全員次の目的地のことが分かったことだし、メリソスに入りますか」




 アスの回答中にもうメリソスは目と鼻の先だった

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