3-8-1 香蓮勉強会・実践準備編
どうも焔です。前回アスがくすぐり地獄を受けたところです。
「あははは これ、あは ちょっと…というかかなり あはは 辛い あは」
俺の魔力触手による全身くすぐりを受けている
「よーし駄犬は、放置してさっさと香蓮にスキル移植でもしますか」
俺は膝の上で気持ちよさそうに寝ている香蓮の頭に手を置きスキルエンチャントを利用する
スキルエンチャントとは名の通り対象に自分のスキルをかける(付与)するスキルだ。
また、主従関係の場合や対象が了承した場合など相手からスキルを借りることも出来る
今回は香蓮のモルフェウスの能力を最大限に活かし且つ暴走しないようにするスキルを香蓮に付与した。
「よし、これで完了」
俺はスキルエンチャントを解除し一息をつく
香蓮に付与したスキルは香蓮専用スキル設定をしたためエンチャントを解除したり、スキルブレイクされても問題ない
「アスのお仕置きもついでに終わらせておくか」
くすぐりにより軽い過呼吸気味になっているアスを苛めている触手を解除する
「ぜぇはぁぜぇはぁ くすぐりで死ぬかと思った」
「そりゃー一生に有るか無いかの良い体験が出来たな ははは」
アスは笑い事じゃないよと怒りながらもこの程度で良かったと安堵の表情を浮かべる
「よーしそれじゃ再度香蓮を再起動させますかな」
俺は香蓮の耳元へ顔を近づけ
「香蓮、起きろ。早く起きないと一生後悔することになるぞ」
ザザザッ
「わ、わわたしの身体に、なな何をする気なの」
香蓮は、脱兎のごとき速さで俺から遠のき自らの身体を守るように座る
「安心しろ、もう終わってる」
俺の言葉に絶望したような顔をする
「えっもしかして私、寝てる間に犯されたの…焔に…睡姦?」
香蓮が訳の分からないことを言い始める
「なぁ~にバカなこと言ってんだ。スキル見てみろ」
俺の言葉に正気に戻ったのか自らのスキル欄を見る
名前 香蓮
戦闘スキル:全魔法Lv.10(火・水・風・土・雷・氷・聖・邪・時・空間・回復・防御)・幻影術Lv.10・剣術Lv.10
常時発動スキル:魔力操作Lv.10・詠唱破棄・魔力節約・マップ・不老不死・表示変更・常時成長・裏切り者
任意発動スキル:鑑定Lv.10・限界突破Lv.5・リミットブレイク・念話
称号 異世界人・勇者・賢者・突破者・創造神の加護・神格保持者・創造主の加護・???の加護・裏切り者・解放者
香蓮のスキルの中からモルフェウスが消え、裏切り者という名のスキルが増えていた。
それに伴ってか称号に裏切り者と解放者が追加されていた。
「モルフェウスが消え…裏切り者ダブルクロスになってます」
「正解、モルフェウス以下13のシンドロームの能力を使え且つ、浸食対象を肉体からMPに変化させた。 まぁ浸食って言っても、MPが減るとかそう言うデメリットは無く単に、MPにブーストがかかったと思ってくれればいいよ。でも肉体と同じようにブースト倍率がヤバいかもしれんからそこは要練習ってことで」
俺以外の皆が固まったように動かない 呼吸すら止まっている
アスは論外だ。今だ分かってないのか頭に?を浮かべている
「お前ら大丈夫か⁇もっと簡単に言おうか⁇」
俺の質問にはっとなった日影が止まっていた分の呼吸をしながら聞いてくる
「ねぇ焔⁇さっき言ったのホント⁇」
「おん、ホントだが⁇」
俺の回答に今度は香蓮が動き出し
「それって結構チートスキルでは?」
「せやな、普通に考えたらチートもチートだな、分かりやすく説明するだけでも、相手のスキル奪えて、物自由に作れて、光、血、電気を自由に操れたり、天才になれたりできるからな…作った本人が言う事じゃねぇけどこれって結構ヤバくね」
最善をばっかり気にし完成形を考えずに作ってしまった末路に出来てしまったチートスキル
深夜テンションで作るポエムさながら作り終わってからの後悔だ。
一つ救いなのは、それが恥ずかしくないという点だけだ。
今回作った裏切り者の解説をするとすれば、まぁ誰でもチートキャラになれるスキルというのが一番しっくり来るだろう
能力はモルフェウスを含めた13スキルが使えるようになった。
内訳は
エンジェルハイロゥ、光を操る能力で光の屈折を変え姿を消したり、光を集約してレーザー攻撃を放つことが出来る
ブラックドックス、電気を操る能力で電撃、磁力操作、電気信号の制御などが出来る
ブラム=ストーカー、某〇〇の彼方のヒロインの様に血を操る能力で、血を武器に変えたり、敵の血を吸うことでHPを回復したり出来る
キュマイラ、肉体を強化する能力、筋力を増加させたり鉤爪を生やしたりできる
エグザイル、肉体を変化させる能力、体を伸縮自在に柔らかくしたり、自分の姿を作り替えたり、液体状になることも出来る。
ハヌマーン、神経速度の強化と、細胞の高速伸縮から起こる「振動」を操る能力、加速した神経による超スピードな行動が可能になり、スピーディーかつアクロバットな戦闘が出来る。また音を操ることで、超音波攻撃も出来る
サラマンダー、熱を操る能力、熱故暖と寒を扱え、高熱や炎の攻撃に加え冷気や氷を操る
炎魔法や氷魔法の時に補正がかかる
ノイマン、脳および思考能力を強化する能力、思考制御による精密射撃や精密行動を可能にし、多重並列的思考など一般人では無理な情報処理を可能にする
ソラリス、体内で化学物質を作り出す能力、毒による攻撃や、薬による味方のサポートなどがメインだが、幻覚物質や自白剤など精神攻撃が出来る唯一のシンドローム
オルクル、領域を操作する能力、周囲の空間に自らの因子を組み込むことで一定の範囲内のあらゆる物を意のままに操る。
モルフェウス、物質錬成能力、前述してるため省く
バロール、黒い球を媒介に重力を操る能力、自分の身を軽くしたり、敵に超重力を課したり、小型ブラックホールや斥力による障壁など攻守に優れた能力。ほんの少しだが時間を操れる
ウロボロス、他の能力を喰らい吸収する能力、書いて字のごとく喰らい吸収する能力で、倒した敵を喰らうことで能力を得る能力
この時点でもうチートだが其れにプラスしてMPブーストが入っている
‥‥あれ?これ極めれば香蓮ぐらいなら俺を超えられるんじゃね
「よーし今から改造してもうちょい大人しいスキルに変えるか」
このままだと色々ヤバいと思い立った。
「嫌です。私はこれで焔を超えるんで」
想像たやすく、やはり香蓮が拒否してきた。まぁ俺も本気で言ってるわけでは無く、実際香蓮が裏切り者のスキルを使ったところで俺に勝つことは出来ないだろう
「知ってた。んじゃ今から実践訓練でも始めましょうか」
香蓮は立ち上がり頷く
「とりま、まず初めは、スキルに慣れるため簡単な戦いをして、慣れてきたら俺とのガチ戦ってことでまずは、初めて手に入れたスキルでも使ってみようか」
俺も立ち上がり香蓮から少し離れ距離を取る
「それじゃぁ私が合図出すね」
新しいスキルに興味を持ったのか嬉々として日影が言う
「俺は準備OK」
日影に頷きながら香蓮の方を見る
「私も準備OKです。」
香蓮も頷く
対立する二人の手には何も持っておらず、今から戦うとは思えないが、二人から溢れるオーラは相手を噛み殺そうとする獣の様なオーラだった。
「それじゃぁーはじめっ‼」
日影の合図に初めに動いたのは香蓮だった。
合図とともにこちらに接近し何も持ってないはずの右手を振った
ビュンッ
眼にも止まらぬ速さで振るわれた右手に俺は底知れぬ危機感を感じ横へ避ける
「へぇ初めて使うはずの能力なのにもう慣れた手つきだね」
眼には見えなかったがスキルでは観えていた物に対して関心の言葉を言う
「そういう焔こそ、よく目に見えないはずの攻撃を避けれたね」
「そりゃー勿論お前の裏切り者と同じような能力がこっちにも有るんでね」
目に見えない攻撃とは、エンジェルハイロゥ・エグザイル・ソラリスの複合攻撃で、エグザイルで伸ばした右手の爪の先にソラリスで生成した麻痺毒を塗りご丁寧に光の屈折で見えなくした初見殺しの攻撃だ。
何故避けれたかは、まぁマップに有る空間把握やスキルには無いが昔から嫌でも培わされた機器察知能力のおかげだ。
「次はこっちの番だからしっかり避けろよ」
その言葉と共に俺が増えた。
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