アクアポリスで逢いましょう。

古海 拓人

ファーストポリス  

“バッシャン”

水の世界から帰還した彼は、何かを抱きかかえていた。

「あった…間違いなく、あの時のものだ」

それは、石を彫って造られた石像だった。

それは、お地蔵様や観音様とは違う。

何か懐かしい優しさを感じるものだった。

「これで、あの時に…」

男は静かに瞳を閉じた。

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