Vert clair

simaki

プロローグ

桜の木々が新生活を始める人たちを祝う時期、少女は一人、とぼとぼと学校への道を歩いていく


そして、小さくため息をつく


今日も、憂鬱だな・・・


うつむきがちに歩く少女に、後ろから歩いてきた男子生徒がぶつかる


「あ、ごめ・・・って、てめぇかよ。どこ見て歩いてんだよ、根暗」


「す、すみませ・・」


「もっと端歩けよ!」


男子生徒はそのまま少女を蹴り飛ばした


「あ・・!」


少女はそのままよろけ、転んでしまう


「はっ、いい気味だな」


鼻で笑うと、何事もなかったかのようにそのまま歩いて行った


少女はしばらくその場に座ったままだったが、立ち上がり砂などを払う


そして、また、憂鬱な学校への道を歩き出した

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