ひたすら面白そうな設定を考える実験

仲仁へび(旧:離久)

01 HPゼロの少年フェニックス



 ある日突然異世界へと召喚されてしまった十六夜就夜いざよいしゅうや

「何だここは」

 就夜は、薄暗い路地裏からでてそこが全く知らない街並みだと言う事に驚いた。

 そんな彼には、一つだけ特殊能力が備わっていた。

――HP0「ノーライフ」

 それは、ライフポイントがゼロになっても死なないと言う不死の能力。


「ここから俺の英雄譚が始まるぜ」

 就夜は、意気揚々と異世界へと踏み出すのだが、その世界は非常だった。

 人間全てが魔物に支配される世界。

 自由に出歩いている姿を見つかった就夜は、魔物に見つかって逃げ回る羽目に。


「異世界召喚で即奴隷って、そりゃないだろ!」

 袋小路に逃げ込んで絶対絶命の危機を迎える就夜。

 そんな彼の元に、世闇の様な髪の色の少女が助けに現れる。

「死にたいのなら、そのままでいるといいわ。でも助かりたいのなら、せめて魔物の一人くらい倒しないさい」

 就夜は、土壇場で発言した派生能力。

――HPドレイン

 ……を使って敵のHPを吸いつくして倒した。


 残りの魔物を圧倒的な力で倒した少女は先頭の後、就夜を保護してこう言った。

「私の名前はクロメ・カイト。貴方、見所があるわね。いいわ「生きる事」を許してあげる。私達レジスタンスの一員になりなさい」

 そうして少女にレジスタンスの拠点へと連れていかれるのだった。


 そこで明かされるさらなる真実。

 それは、

 その世界で人間は、魔物によって支配され生殺与奪を含める全ての権利を握られていると言う事。

 そして、その支配から逃れる事が出来た人間達も、使える者と使えない者に分けられると言う事。


「俺の明日が真っ暗なんですけど!」


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