第13話 拡散する意識《ディフュージョン》

 その日の夕方、ライールはエドガーの工房にいた。

 エルニカは、ライールを風変わりな男だと思っていた。その風貌や魔術師としての在りよう、物腰からもそう感じられたし、彼の工房に対する考え方がより一層、その雰囲気を強めていた。

 ライールは定まった場所に工房を持たない。妖精派の工房を転々とし、必要な時に必要な場所を訪れる。それこそ風のように飄々と誰かの工房に現れ、用が済むと別の場所へ移る。居所もはっきりとせず、雲のようにつかみ所のない青年である。


「ライールさんのリュートの音と歌声があると、先生は正気になる事が多いので助かるんです! ずっとここにいて欲しいんですが、うちがライールさんに提供できるものと言ったらこの床が抜けそうなほど大量の本と、そんなに美味くもない食事くらいなもんで、引き留めるのも気が引けるんですよね。先生、リュートに触っちゃ駄目ですよ、先生にはこの縦笛をお預けします。音響魔術的に重要な魔術工芸品アルティファクトゥムですからね、丁重に扱って下さいね。え? ええ、ライールさんの研究は先生にとっても重要ですから、引き留められないのは分かっています。来てくれるだけで嬉しいですよほんと」


 カイは相変わらず合いの手を入れさせない、嵐のような喋りだった。


「えーとエルニカさんは今日は何のご用でしたっけ? 今日は先生は曖昧な状態ですよ」

「今日はライールさんがここに来ているっていうから。聞きたいことがあったのさ」

「さんはやめて下さい。呼び捨てでいいですよ。僕はそれほど大した者ではないんです」

「じゃあ先輩って呼びますよ、ライール先輩」


 ライールは先輩、という呼び方にも抵抗があるようで、むず痒そうにしていたが、それについてあまり深くは追求してこなかった。


「ライール……先輩。風の知覚魔術を教えて下さい。テオがあなたに聞くといいと」

「なるほど。確かに僕は風の属性しかない代わりに、それに特化していますからね。エルニカはどんな種類の知覚魔術を、どれくらい使えますか?」


 練習の甲斐あって、エルニカは掌の上、五インチ程までなら知覚を延長できるようになった。その範囲ならば、空気の動きを細かく知覚できる。

 エルニカは皆に実演してみせた――と言っても、見た目上何の変化もないのだが。


「知覚魔術って、傍目には何をやっているのかぜんぜん分かりませんね!」

「いえ、私には『見える』ので大丈夫ですよ。ふむ、かなり狭い範囲に知覚を集中させていますね。ですがこれならすぐに範囲を広げることが出来ます」

「本当に? どうやったらいいか教えて下さい、先輩」

「エルニカは玉葱をみじん切りにしたことはありますか?」

「はい?」


 ライールはカイに台所を借りて、玉葱を使って説明を始めた。エルニカは、フィーのせいで台所に入ると緊張するようになっており、やや居心地が悪かった。

 ライール曰く、エルニカの知覚魔術の範囲は玉葱くらいの大きさだと言う。玉葱にナイフを刺すと、刺さった部分が玉葱の中――エルニカの知覚範囲に入るので、切っ先を知覚できる。

 次にその玉葱をみじん切りにし、エルニカの見えざる手アポート/デポートで宙に浮かせ、球の形にしながら、それぞれの切れ端の間隔を広げさせた。縦、横、奥行きの範囲は、それぞれおおよそ元のタマネギの三倍ずつ、範囲としては二十七倍になった計算である。今度はその範囲に包丁をくぐらせる。ライールは玉葱の欠片の間に包丁を差し込み、その中を泳がすように動かして見せた。包丁の軌道上にある欠片が包丁に弾かれ、押しのけられて、包丁の軌跡が何もない空間として現れる。


「理解できますか? 大気中の全範囲に知覚を張り巡らせなくても、このように点として広げておけば、包丁の軌道は分かりますね?」


 つまり、知覚の範囲を狭く、精密なものから、広く、大雑把なものにするというわけだ。エルニカは早速、風の知覚魔術を試した。玉葱で出来たのだから、大気でも出来るはずだった。

 範囲は手のひら大から、両手で輪を作った程度にまで広がっている。

 ライールはエルニカの知覚範囲に手を差し込み、動かした。そこでエルニカは重要な事に気づいた。


「気持ち悪さが――少ない」

「はい、この方法は知覚を細かくして分散するので、感覚自体は鈍くなります。言い換えれば、『知覚の延長』に特有の、あの何とも言えないおぞましさは薄く・・なります」

「先輩は天才ですか」

「誉めるほどのことじゃありませんよ。隠秘学派オカルトゥスなら、感覚の鋭敏さをそのままに、知覚範囲を広げようとするでしょう。正道ではありません」


 感覚が鋭敏だと困るので、エルニカはライールの方法がより優れていると思った。


「仮に、玉葱を砂粒ほどに細かくできたなら、より分散させることができ、知覚範囲はもっと広がるでしょう。そのあたりは修行が必要なので、出来るようになるまで試してみて下さい」


 この方法なら、精神的に負担なく練習が出来る。エルニカはもう少し鍛えて、ヘルバルトに報告しようと考えた。


「それにしても懐かしい。私もコルネリアに魔術を習っていた頃は、風の知覚魔術から始めました」

「え? ライール先輩、コルネリアさんのお弟子さんだったんですか? 初耳ですよ」

「それじゃあ僕の兄弟子という事になるのか。何だ、本当に先輩じゃないですか」


 ライールは右手を顔の前でひらひらさせて否定した。


「弟子と言うほどのものではないのです。当時、妖精郷の汚染で記憶をなくして、あちこちさまよっていた所だったので、宿を借りたんです。その時にお世話になりまして。魔術に興味が出たので、子ども達にリュートを弾いてあげる代わりに、初歩だけ教わったんですよ」


 エルニカは違和感を感じた。アウローラを除けば最年長であるフィーは、今までアウローラ以外に魔術を教わった者はいないと言っていた。その疑問についてライールに聞いてみると、


「私が真珠の家に転がり込んだのは、コルネリアがアウローラを拾ってくる前なんですよ」


 さらなる違和感。アウローラはたしか、五十年ほど前にコルネリアに拾われたのではなかったか――それにしてはライールは若すぎる。


「先輩が若々しいのは、アウローラのように、頻繁に妖精郷に通っているからですか?」


 ライールはにっこりと笑って言った。


「いえ、それは汚染のせいです。私の汚染は難物でして、若返りの呪いとでも言いましょうか。ゆっくりと肉体が若くなっていくんです」


 それを聞くとカイはなんておいしい呪いなんですか、そんな呪いなら僕もかかりたいですと騒いだが、ライールはどこか寂しそうな微笑みを浮かべて否定した。


「私はいつか子どもに、赤ん坊になっていくでしょう。今の体はまだ二十代くらいですが、幼児ほどになったとき、私の頭の中はどうなっていることか。もしかしたら今のエドガーより世話が大変かもしれませんよ。面倒を見てくれる人がいれば、ですが」


 カイは、悪いことを言ったという顔で、その時は僕が面倒をみますよと言った。

 それからエルニカは、エドガーの工房で丸二日、風の魔術の修行に励んだ。時々ライールのリュートの音に誘われて意識が鮮明になったエドガーも手を貸してくれたので、エルニカの知覚魔術の範囲は見る間に広がった。





 その後、ゾーリンゲン工房を訪れると、早速ヘルバルトに風の知覚魔術の習熟度合いを聞かれたので、ここまでの経緯と自分の状況を説明した。


「よしよし、そこまで出来りゃあ上出来だ。今日は俺の手伝いはいらねぇ、俺もお前さんにつきっきりになる。ちょっと試してぇ事があるんでな」


 ヘルバルトはニヤリと笑った。彼は鉄を熱する炉にエルニカを招いた。もうすっかり夏の気候だったので、炉の暑さで汗が頬をしたたり落ちる。炉の前にはハンマーや火鋏などが、ふた揃え用意されていた。


「いいかエルニカ、片方の道具で、先週教えたとおりに鉄を鍛えろ。もう片方は、お前さんの超常の才覚ギフトで操って、手を使わずに同時に同じ作業をするんだ」


 そんな無茶苦茶な、とエルニカは思った。確かに見えざる手アポート/デポートは複数対象に使えるし、そこそこ細かい動きもできるが、自分の手で動かすのとは全く違う。動かす対象に触った感覚もないのに、鍛金のような微妙な力加減の必要な仕事が出来るわけもない。


(触った感覚――?)


 そこでエルニカは、ヘルバルトの目論見に気付いた。


「師匠、僕に風の知覚魔術を覚えさせたのはもしかして――」

「そう、全てはこのためよ。お前さんは空気の動きを自分の体に感触として伝える魔術を覚えた。それを超常の才覚ギフトと同時に使えば、遠隔操作を直接触った感覚で出来るって寸法よ!」


 果たして本当にそんなことが出来るのか、エルニカは甚だ疑問だった。


「考えるよりまず手を動かしな、隠秘学派オカルトゥスみてぇに頭の中で理屈をこねくり回してるだけじゃあ、世の中に新しいもんは何も生まれねぇんだぜ」


 エルニカはまず、見えざる手アポート/デポートでハンマーと火鋏を宙に浮かせた。そして、その周辺に風の知覚魔術を展開する。確かに、感覚は薄いものの、道具を手に取った感覚はある。


「そのまま、自分の道具と全く同じ動きを、操ってる方の道具にもさせるんだ。うまくすりゃ作業効率は倍だぜ、倍」


 ヘルバルトは簡単に言うが、二つの異なる力を同時に使うのは、動きを同期させるだけでも相当の疲労がある。少し気を抜くと手元が狂う。エルニカは手元の鍛鉄に集中しながら、同等かそれ以上の集中力を操っている方の道具に割かねばならない。これを失敗なくこなすのは至難の業だった。まるで手が四本に増えたかのような、これまで味わったことのない感覚。道具は、操り人形のように空中をひょいひょい動いている。

 鉄を鍛つこと実に二時間。ついに二振りのナイフが出来た。エルニカが滝のような汗をかき、呼吸も荒いのは、部屋の暑さのせいだけではないだろう。思わずその場で仰向けに寝転がった。

 ヘルバルトはナイフの刀身を改めると、がははと笑った。


「こいつは大したもんだ、ほとんどそっくり同じもんを作っちまった。研ぎ出してみねぇと、中の方がどうなってるかは分からねぇが、これなら問題はねぇだろう」

「はい、親方マイスター……」


 エルニカの手は痺れて感覚がない。


「今日はもう無理だな。水飲んで顔洗ってこい。こっからは俺の手伝いだけでいい」

「はい、親方マイスター……」


 エルニカにはもう、それ以外の返事をする気力が残っていない。


「明日は同時に三つ作業するぞ」

「はい、親……えぇ?」

「ナイフは十本同時に操ってたろうが。理屈の上では手が十本増えたようなもんなんだから、生身の両手と合わせて、一度に六つの作業までいけるはずだろ?」

「そんな無茶苦茶な……」


 それからしばらくは、同時作業数を増やすための修行に明け暮れた。ヘルバルト工房に行かない日は、ライールに知覚魔術の訓練を受けた。週末に真珠の家に戻ると、疲労のせいで一日丸々静養しないと動けないほどだった。静養日は子どもたちに工芸の手ほどきをして過ごした。

 しかし、その甲斐あってか一ヶ月もすると、エルニカは四つの作業を同時に行えるようになり、何とかナイフを十組作り上げた。集中力は研ぎ澄まされ動きに無駄がなくなり、それが疲労を軽減した。エルニカはこの魔術を『拡散する意識ディフュージョン』と名付けた。

 この頃になると、エルニカは真珠の家で大発見をした。

 エルニカ教室が(勝手に)開催され、皮細工をしていた時の事だ。手先の不器用な女の子が皮の縫い合わせに難儀していた。そこで彼は何の気なしに、その子の手の回りに拡散する意識ディフュージョンを展開した。彼は女の子の手の動き、皮と針、そして糸の状態を瞬時に自分の感触として・・・・・・・・把握した。


「針が穴にまっすぐ入ってないんだよ。皮はかなり厚みがあるからね、布と同じにやっても駄目さ。右手をもう少し体の中心に持ってきて、一目ずつ丁寧に縫うんだ」

「エルニカお兄ちゃん、見ただけなのに、私の手を取ったみたいに分かっちゃうのね」


 実際には見ただけではない。ある意味手取り足取り教えたとも言える。

 ――そこでエルニカは雷に撃たれたような天啓を得た。


(これはもしかして、僕にとって恐ろしく役に立つ魔術なんじゃないのか?)


 それからエルニカは、コルネリアに染色や木工芸の手ほどきを受ける際、老婆の手元に魔術を展開するようにしてみた。すると、コルネリアの一挙手一投足が手に取るように分かった。自分の動きを、その感覚に近づけるよう動かすと、果たしてエルニカの技量は瞬く間に上がっていった。魔術の理屈に関しては分からないことが多いが、工芸的な手先の動きだけなら、この魔術でかなり高い精度で真似することが出来た。それからは工芸の仕事が面白くなってきた。それが、コルネリアから何でも吸収したいという思いに変わり、これまでよりも工芸の手習いや仕事に熱心に取り組むようになった。


「どうやらあんたを魔術学院に入れた事は、少しは良い方に働いたようだねぇ」


 コルネリアはエルニカに、惜しみなく自分の技術を伝えた。

 この魔術を使うことで、自分はもっと高みを目指せるのではないか――そう考えたエルニカは、ヘルバルトに他の工芸派の魔術師に自分を紹介してくれないかと申し出た。

 しかし、ヘルバルトはのらりくらりと返事を先延ばしにし、中々頼みを聞いてくれない。ヘルバルトとて、これほど便利な力を持つエルニカを、みすみす他の魔術師の下に送り込むのは惜しいのだろう。実際、ゾーリンゲン工房の作業や研究の効率は上がっていた。しかし、魔術師として成り上がりを目指すエルニカは、何とか他の工芸派の技を身につけたかった。

 そこでエルニカは、テオに相談する事にした。

 テオはエルニカから経緯を聞くと、目を光らせて興味深げに聞いていた。


「なるほど、魔術自体はさして目新しくはないが、そんな使い方もあるのだね。とはいえ、君ほどの精度で同じことを出来る魔術師は少ないだろう。そうだな、工芸派の魔術師なら知り合いに何人かいるから、頼んであげよう」


 テオはにこやかに請け合った。


「その代わりと言っては何だが、工芸派魔術師達の技で、もし我々妖精郷の迷い仔ワンダラーズにとって有益なものがあれば、私にも教えてくれないか」


 またか、とエルニカは思った。元々は自分から持ちかけた話とはいえ、事情を把握すると、テオがエルニカに頼むのは、自分で行うには危険度が高いからだと分かった。恐らくテオは自身の研究に行き詰まり、新しい知見がないと前に進めないのだ。そして汚染の問題も切迫してきているのだろう。しかし他の魔術師の魔術の秘奥を覗き込もうとすれば、ヘルメス院で研究を続けることは難しくなる。その点、魔術師見習いのエルニカであれば、基礎を学ぶという口実で違和感なく他の魔術師の研究室に出入りできる。

 それは、無償の好意よりはエルニカにも分かりやすかった。それに強制ではなく、選択の余地がある。裏街道で頭領の手足となって働いていた頃とは違う。自分が選び取ることが出来る。そして、エルニカの中には、恩は返した方が良いという考え方が生まれていた。人に感謝する気持ちも芽生えていた。

 エルニカは、自分でどうするかを選び取った。


「ありがとうございます、テオ。役に立ちそうなことがあれば必ず報告しますよ」


 それから、エルニカは工芸派魔術師の工房を順繰りに回って、技術を学んだ。

 金銀細工、木工、皮細工、染め物、織物、石彫、陶芸、最先端のメディチ磁器やヴェネツィアングラス。魔術の修行なのか、職人の徒弟奉公なのか怪しい状況だったが、エルニカは技術をどんどん盗み取った。自分の腕が上がっていくのは純粋に楽しかった。

 彼が得た技術は、『エルニカ教室』を通して真珠の家にももたらされた。

 自然発生的に起こった『エルニカ教室』だったが、


「どうせならもっと本格的にやろうじゃあないか。開催日時を決めちまおうかね」


 というコルネリアの声が、アウローラの仕切りで実現してしまった。エルニカは拡散する意識ディフュージョンのおかげで、真珠の家ではコルネリアに次ぐ熟練の職人となり、仕事も一人前にこなすようになっていた。しかも、どう言うわけか子ども達に色々と教えるのも、それほど嫌ではなかった。コルネリアはそれを見てにやにや笑っていたので、どうも掌の上で転がされているような気がして気に入らなかったが、それすらどこか楽しんでいる自分がいることに気付き始めていた。

 エルニカが持ち込んだ新しい技術は、工芸品に新しい展開を生み、真珠の家の受注も増えていった。エルニカや子ども達の賃金が僅かずつ増えた。食材も多少いいものを揃えられるようになったとかで、フィーは俄然張り切り、食事はほんの少しずつ豪勢になっていった。子ども達が喜ぶのを見て、エルニカはむず痒く、しかし心地良い気持ちになり始めていた。

 一方で、アウローラはエルニカに対して思うところがあるようで、常に浮かべている余裕の笑みの表情が、エルニカと接する時にだけ、消えることがあった。

 ある日、温室で二人きりでいるとき、アウローラはエルニカに忠告めいた事を伝えた。


「エルニカ。よいか、婆様とは私や他の子ども達の方がつき合いが長い。そなたよりも私たちの方が、婆様のことをよく分かっている」

「ああうん、まあそりゃそうだけど」

「最近そなたは工芸の腕を上げてきた。私の知る限り、これまでそなたほど見事な成長を見せた者はいなかった」


 褒められているようだったが、アウローラの顔がやや険しいので、エルニカはどう反応していいものか戸惑った。


「……私にはそなたほどの器用さはない。婆様の技の一端とて受け継げぬ。魔女見習いと言えば聞こえはいいが、婆様の好意に甘えているだけだ。せめて何か役に立とうとしても、子ども達を取りまとめるくらいしかできぬ」


 アウローラの顔は険しい――と言うより、悔しがっているようだった。


「はっきりと言っておく。私の方がそなたよりも婆様の事が好きだ」

「ええと、何が言いたいのかよく分からないんだけど」

「私がそなたの立場なら、もっと婆様の役に立てると言っているのだ。……今までこの身を恨んだことはなかったが、事こうなると、体が汚染されていなければと思う。よいかエルニカ、婆様の足を引っ張るようなことはするなよ。姉弟子からの忠告だ」


 アウローラはエルニカに嫉妬しているようだったが、自分に羨ましがられる何があるのか、エルニカには分からなかった。

 それもそのはずだった。その理由をエルニカが知るのは、少し後のことであったから。

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