嫌な奴

suwan

第1話 雑な女


私が一番嫌いなオンナ、雑な女である。

モノをバンって置く、扉ピシャッと閉める

所作を含め、横柄かつ雑な女は許せない領域

である。


先日のとあるコンビニ風景、

昼過ぎで明らかに客も少ない、暇な時間。


私は急いでいた。物理的に急ぐというより

あらゆることに切迫詰まっていた。

新天地に越してきたばかりで荷物は山積み

鬼のような郵便物、前の家の清掃が残って

いてクタクタだった。


取り敢えず、来月の家賃の振込みしないと

追い出されるのじゃないか?振り込み用紙

持って慌ててコンビニにやってきた。


鞄の中の振り込み用紙を確認して驚愕、

なにこの数字、思っていたより数万円多い。

レジの前に立ったものの、一瞬躊躇する。

「まぁいいか」信頼出来る会社だから後で

詳細確認しよう。


レジの店員は若い大学生風の女だった。

私が一拍間を置いたことで、イラっとしている。そうゆう波動はよく伝わる。


「これ、お願いしたいんですけど」

口を半開きにして、顎をツンと上げたまま

ニコリともせずに、面倒そうに手渡した用紙をまぁ雑に受け取る。

徐に、ビリビリ

「これ、お客さんの個人情報なんで」突き返す。


ピキン、沸点だった。


本来、切り取って渡すべきは私のうっかりミ

ス、しかしそこを差し引いてもその態度はな

いだろう。

『仮にも接客業だろうが』

普段、温和な私は雑かつ横柄かつ接客業への

には、非常に手厳しい。


これが歳重ねたおばちゃんならムカッとしてもなにも言わない、言えない。

だが、目の前の奴はまだ若い、甘やかして

他の人間の害になってはいけない。

『お前の歳でその態度100年早いわ』


雑、愛想なし、性格悪い

こんな奴野放しにしてはいけない‼︎


私の世間体の仮面はパカっと剥がれる。

「あなたは接客業なの、例えアルバイトでもそうなの、お客さんの前では常に笑顔、笑顔が無理でも愛想よく、親切にそれがモットーでしょ」私が店長ならそんな教育を施すが、

店長でも店員でもなんでもない。


ならば嫌な客演じるのみ、

嫌々、これまで味わった辛酸お裾分けして

あげるから…

私はの辛酸と打つ手についてはまた改めて

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