第9話 本当の自分

知らなかった。


山田さんが、私に感謝してたなんて。


冴えない学校生活を送ってる私が、

人からどんな風に思われてるかなんて、考えもしなかった。


いつも人を羨むばかりで、自分と向き合うこともしなかった。


「西山さんは、本当に素敵な人だよ。」


一筋の涙が私の頬を伝った。


「私の方こそ、、ありがとう。」


そう言うだけで精一杯だった。

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