第4話綾1
学生時代の吉田の事で覚えている事?
えーっとねぇ、、、、、あっ!あった。
私吉田と同じクラスだったの。
それで何故かわかんないけど、吉田も一緒に帰る事になっちゃってさ~。
その時私の誕生日が丁度近かったから、
「そういえば吉田はプレゼントくれないの?」
「プレゼント?」
「そう!誕生日プレゼント!私誕生日明後日なんだよね~」
「へえ~そうなんだ」
「だからちょうだいよ。プレゼント」
「えっ、でも先月の私の誕生日には何も貰ってないし、、、、」
「はあっ?!なんで私が吉田にプレゼントなんてあげなくちゃならないの?!意味わかんないっ!」
「でも私も持った事ないのに綾ちゃんの誕生日にはプレゼントをあげる意味って」
「うるさいなーっ!!!吉田の分際で私に口答えしないでよっ!!!
財布はっ?!今いくら持ってんのっ?」
無理矢理吉田のカバンに手を突っ込み財布を取り出した。
中身を確認すると2000円入っている。
「なんだ~。金あるんじゃん。
これで、、、、、そこのドラッグストアしかないか。
仕方ない。
ここで待っててあげるから2000円分プレゼントを買ってきて!」
「で、でもぉ~っ」
「いいから早くっ!」
吉田は渋々中へ入るとプレゼントを買ってきた。
買ってきた物を確認すると、電卓に文房具と冴えない物ばかり。
「なんだコレ、、、、、でもまあこれで許してやるわ」
っと、あの時は許してあげたの。
吉田はバカだからこんな扱いをしても、誰も私の事は咎めなかったわ。
でも今思い返せばあの時2000円分買わせるんじゃなくて、そのまま2000円を現金として貰った方が良かったと思わない?
それが私の学生時代の吉田との1番古い記憶。
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