TO-KO

すばる

導入

この世には、規律、規範があり

それを反したもの達に罰を与えることで世界は成り立っているのである


ではもし、世界がある1人の人間によって監視されているとしたらあなたはどう感じるだろうか


もし、世界の全てが『瞳』に記憶されているとしたら?


あなたが、例えばある「罪」を犯したとしたらそれは筒抜けになる


そして然るべき、「罰」が『瞳』によって与えられるだろう



これは揺るぎない真実

世界の規律を守るための仕組み

 

―――

――――――――

――――――――――――





あたしは、『瞳子』。


これは本名ではない。

あたしに付けられた記号。




『瞳子』は見てしまった。



あたしは見てしまった。



障子の隙間から。



わかっていたのだ。なんとなくいつかこうなることを。


彼は、あの人をとても大事に想っていたから。




ただ

あたしは見てはいけなかった。


『瞳子』が見てはいけなかった。







すべての罪はあたしにある。

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