第152話 頃合いか?

(これが今の限界か・・)


 俺は小さく息をついた。


 左手に宿した厄災種を少しずつ解放し、自分なりに段階を設けながら解放度合いを体で覚えることが出来てきた。

 第一階梯、第二階梯、第三階梯・・と自分なりに称していて、今の限界値は第六階梯だった。その先は、わずかな気の緩みで意識が飛ばされる。意識を奪われている時間は5~6分といったところだが、実用するには危険過ぎる。



****


 

 固有名:シン


 性 別:男性

 種 族:花妖精種


 生命量:9(99,999,999,999/99,999,999,999)

 魔力量:9(99,999,999,999/99,999,999,999)



 生命力:9

 魔法力:9

 筋 力:9

 持久力:9

 回復力:9


 加 護:耐久防壁

    :不撓不屈

    :基礎強化

    :百花繚乱


 習得技能:飢餓耐性9

     :打撃耐性9

     :蹴撃耐性9

     :拳撃耐性9

     :刺突耐性9

     :斬撃耐性9

     :投石耐性9

     :冷熱耐性9

     :爆音耐性9

     :汚辱耐性9

     :威圧耐性9

     :疫病耐性9

     :感冒耐性9

     :寄生耐性9

     :不眠耐性9

     :睡眠耐性9

     :恐怖耐性9

     :吸血耐性9

     :魅了耐性9

     :支配耐性9

     :心傷耐性9

     :幻覚耐性9

     :呪怨耐性9

     :死霊耐性9

     :屍鬼耐性9

     :悪臭耐性9

     :窒息耐性9

     :毒霧耐性9

     :毒食耐性9

     :腐蝕耐性9

     :渡界耐性9

     :消化耐性9

     :厄災耐性9


 習得魔法:風刃Ⅹ

     :閃光Ⅹ

     :探知Ⅹ

     :付与・聖Ⅹ

     :付与・光Ⅹ

     :付与・蝕Ⅹ

     :付与・毒Ⅹ

     :付与・速Ⅹ

     :付与・魔Ⅹ

     :付与・闇Ⅹ

     :付与・重Ⅹ

     :付与・双Ⅹ

     :付与・震Ⅹ

     :付与・貫Ⅹ

     :付与・回Ⅹ

     :付与・吸Ⅹ

     :付与・喰Ⅹ

     :消臭Ⅹ

     :消音Ⅹ

     :洗浄Ⅹ

     :排泄Ⅹ


 固有武技:細剣技:9*19mm(15/15 *9,999/h)

     :細剣技:5.56*45mm(20/20 *9,999/h

     :細剣技:7.62*51mm(960/960 *9,999/h)

     :細剣技:12.7*99mm(1,100/1,100 *9,999/h)

     :細剣技:Rheinmetall 120 mm L/44:M830HEAT-MP-T(9,999/h)

     :細剣技:Rheinmetall 120 mm L/44:M829A3(9,999/h)



 固有魔技:反撃*Ⅹ

     :神眼・千

     :鬼眼・呪

     :無限収納

     :吸命・触棘

     :操辱・触棘

     :海兎*Ⅹ

     :天狼*Ⅹ

     :神雷*Ⅹ

     :被甲*Ⅹ

     :暗幕*Ⅹ

     :龍炎噴射

     :魔法吸収

     :荊棘触手

     :麻痺放雷

     :魔喰断絶

     :鬼神狂乱



 固有特性:自己修復Ⅹ

     :物防特性Ⅹ

     :物攻特性Ⅹ

     :再生阻害Ⅹ

     :物防阻害Ⅹ

     :魔防阻害Ⅹ

     :補助命力

     :望遠阻害Ⅹ

     :完全隠密Ⅹ

     :肉体強化Ⅹ

     :弱点痛撃Ⅹ

     :絶対感覚Ⅹ

     :鏡破応報

     :血河征旗

     :鬼魂憤怒

     :剣聖

     :薔薇ノ王

     :魔族鏖殺

     :天族鏖殺

     :魔神鏖殺

     :厄災鏖殺



 称号  :厄災の子


****



 所々に表記の変化が見られ、新しく習得した技能もあった。俺にしては、まずまずの成長度合いだろうか。

 

(ゾエ・・どのくらい経った?)


『9日目を迎えております』


(・・今はこのくらいか)


 リコの視線はずっと感じている。俺が何をやっているのかは把握しているだろうが、焦れているのは間違い無い。

 あまり待たせると、強引にこちらの世界へ突入してくるかもしれない。


(そろそろマトも無くなったからな・・)


 魔界という場所を・・少なくとも視界に入る範囲にいる生き物は根こそぎ殲滅していた。もしかしたら、どこかに息を潜めている奴がいるかもしれないが・・。


(あまり逃げ回るのを追いかけてもな・・)


 ここに籠もって何日目からか、始めこそ次から次に間断なく襲ってきていた悪魔達が少しずつ数を減らし、途中からは息を潜めての奇襲ばかりになり、ついには方々へ逃げ散るようになっていた。


(魔神界へ行くには、まだ少し不足かな?)


『どうでしょうか・・少数が相手ならば問題無いかも知れませぬ』


 慎重なゾエにしては珍しく強気な事を言う。


(・・多数なら苦戦するということだ。今は止めておこう)


『御心のままに』


 ゾエの返事を聴きながら、左手の厄災触手を元に戻した。久しぶりに見る人間らしい左手を軽く握って確かめなていると、ゾエによって鬼鎧の左腕が修復されて剥き出しだった左腕が包み込まれていく。


「さて・・」


 被甲という魔技を意識しつつ、右手の細剣を魔神界へ通じるという神羅の門へと向けた。細剣技に被甲ジャケットしたのは厄災だ。


 細剣技:Rheinmetall 120 mm L/44:M830HEAT-MP-T


 厄災を被甲ジャケットした上で、すべての付与を載せた。


 効果のほどは期待していない。

 単なる腹いせ・・意思表示の代わりに打ち込むだけ打ち込んでやろうと思いついたのだった。

 エリカの転移術を上書きし、俺を拉致した術者は確認できなかった。あるいは、厄災触手によって知らぬ内に殺している可能性もあるが、


(たぶん、逃れているだろう)


 単なる勘だが、悪魔の中でも高位の存在だろうと思う。それでなくては、エリカの術に割り込みを掛けることなど出来ない。あれは、圧倒的な力の差が無ければ成せない技だ。


(ここに居ないのなら・・)


 魔神界とやらで高みの見物でもしているのか。

 

「まあ、次はゆっくり来る」


 細剣技:Rheinmetall 120 mm L/44:M830HEAT-MP-T の連打を開始した。

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