第3話 女の子

 「……ダ……スカ……ウブ…………ジョ……」


 何だろう……声が……聞こえる。


 「大丈夫ですか?」


 高く澄んだ声の呼びかけに、閉じていた目を開ける。


 すると、同い年くらいの女の子が俺の顔を覗き込んでいた。嗅いだことの無いふんわりとした甘い香り、後頭部の柔かな感触。


 ……ちょ、え? これ、もしかして膝枕されてる?!


 ダメ、それはダメだって!

この渡辺 勝麻わたなべ しょうま、彼女いない暦イコール年齢、未だ童貞の身! 膝枕は刺激が強すぎる!


 己の理性を守るべく、横に転がって女の子の魔の膝から逃れた。


 「あ、急に動いたら体に障りますよ」


 離れる俺に手を伸ばそうとする女の子。


 髪は絹の様にしなやか、かつ腰まであるロングヘアであり、色は輝く青色……外国人か?!

 服は布面積が非常に少ないワンピースで肩やら胸元やら脇やら、白い肌が露になっていて大変エッチだ。下の方も短く、触り心地の良さそうな太ももが見える。

 生太もも。生膝。生太もも枕。

つまり、俺の頭に“生”がダイレクトアタックしてたってことだ。


 やばい、保て俺の理性!


 しかもだ。

下が短すぎて、真ん丸なお尻が……っていうかこれ……履いていないのでは?!


 横から見える彼女の尻の輪郭を凝視する。きっと目は血走っているだろう。

だーっ! 早く目を逸らせ! エロい男だと思われてしまう!


 「あ……あの、あまり見られると恥ずかしいです……」


 彼女は顔を赤らめると、ワンピースの裾を伸ばしてお尻を隠そうとした。


 アギャァア! ダメ! ソレダメ! 理性コワレチャウ!

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