結(ゆい)を紡ぐ音と言葉と絆と
第68話 結(ゆい)という曲を組み上げる話
曲を作っていて、ドラムとベースをあれこれいじっている時が一番好き
これって正確に言うと曲を作るというよりは楽曲をくみ上げるってことで、コードとメロディとリズムというパーツを手順に従って組み上げながら、自分らしい”執着”を植え付けていく、或いは塗りたくる作業なんですよね
だから僕のやっているのは作曲ではないのだと知る
昨日のウィッチの言葉は響いた
”めけさんはプレイヤーではなくコンポーザーか或いは作詞家”
確かに僕はメロディメーカーじゃない
僕の頭の中にはメロディが浮かんでそれに肉付けるなんて作業じゃなくて、もういきなり全部鳴っていて、それを自分で再現できずにいる
そして大概僕の身体が鳴らすような音でも声でもないのよね
他人が歌って他人が演奏している
何でだと疑問に思っていたのだけれど、シンプルに自分が演奏している姿を想像できないんだよね
で、だから自分で演奏することを前提に作った曲というのは一辺倒に僕らしく、僕的には面白みにかけるのだけれど、すっきりはしている
長年の相棒に”なんでギターが欲しいのさ? バンドでもやるの? それとも作曲?”
と聞いてしまう時点で、僕にはもう、プレイヤーという概念がすっぽり抜けてしまっている
僕はスタジオこもって、あれこれ”音試し”をして録音して曲を組み上げる
自分が作詞して、それに都内を中心に活動をしているインディーズバンド、FeelAroundのToshi君に曲をつけてもらった”結(ゆい)”という曲を今、手がけています
驚くほど僕と解釈が近くて、すんなり”自分の曲だ”と思ってしまった
それを不思議に思っていたのだけれど、きっとそれが答えなんだな
僕は作曲とかどうでもよくて、組み上げたい人なんだ
言葉が乗っかる曲を
上手い下手はともかく、やりたいことはそれなんだとわかって、なんだかゴチャゴチャしていたことが一機に整理された
ミューズは僕の感性を刺激する
ウィッチは僕の意欲を刺激する
そうだするるのならば、いろいろと合点がいく
物事は一つの方向に向かって終着しようとしている
結(ゆい)とは、つまり、そういうことなのだ
では、また次回
虚実交えて問わず語り
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