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グ「げ」

イ「あ、グロキアさんだ こんにちは

  今日休みなんですか、珍しいですね」

グ「いーや、ちょっと息抜きに来ただけだ、じきに館内に戻る」

イ「ほえー、確かに何時間も部屋で仕事してたら気が参っちゃいそうですしね

  せっかくですし、一緒に回ります?」

グ「はあ? なんで貴重な休憩時間使ってお守りしなきゃなんねーんだよ」

イ「若い女の子の誘いを断るんですか? 勿体無い」

グ「勿体無ぇのは時間だよ ったく

  マクロンにしてもお前にしても、余計な時ばっかり喧しくなりやがる」

イ「ほら、あそことか……なにあれ美味しそう! なんですかあれ!」

グ「お前、もう既に俺から店に興味移ってるだろ」

イ「そんなことないですよー とっても楽しいですー

  奢ってくれたらもっと楽しいかもですけどー」

グ「お前ほんと食えねえよな、女ってやつはみんなそうなのか」

イ「ん、美味しいものならいくらでも食べられますよ」

グ「そういう意味じゃねえっての……ったく

  しょうがねえからついてってやるよ」

グ「お前を一人でほっとくと、面倒なことになりそうだしな」

イ「やった、じゃ行ってみましょ!」


グ「まだ開店してねえじゃねえか」

イ「オープンは半年後みたいですね……んぅ」

グ「ガレットの専門店らしいが、妙な形してんな

  折りたたんで、手に持って運べるようになってんのか」

イ「へえ、面白いですね」

グ「ま、見た目がどうであれ、上手くなけりゃ意味はないけどな」

イ「じゃ、開店したら来てみましょうよ、みんなも誘って」

グ「暇があればな 考えといてやるよ

  絶対に奢ってやらねえけど」

イ「まあそれはそれとして、今日はどうしましょう……

  あ、あっちのお店のも美味しそうですよ! 行ってみましょう!」

グ「……お前、ほんと楽しそうだな」

イ「だってこの街にはいろんな凄いものがありますもん!」

グ「そうかよ、30年近く住んでる俺にとっちゃ

  すっかり見慣れた面白くもねえ風景だけどな」

イ「ぼーっとしてたら面白いものも見失っちゃいますよ

  さ、行きましょ行きましょ!」

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