うろつき・南

秘境巡り3・南部

イ「今日は南部の端に行ってみよう」

ネ「え、あ、今日も用事が……」

イ「」

ネ「はい、わかっとります

  西の時は絶対付き合うので」

イ「えぇ、女の子がスラム街に一人で行くってのに

  男として心配にならないの」

ネ「ま、イーリだし」

(音・打撃)

ネ「あー、ちゃんと飯までには帰ってこいよ?」

イ「ん」


イ「うー、道が入り組んでて時間かかっちゃったよ」

イ「これは、西部と同じ壁?

  すごく汚れてるし、落書きだらけだけど」

5「は〜い、お嬢さんそこで止まってな

  ここから先は何もないぜ」

イ「え、あの、すいません」

5「防護壁付近での長時間滞在は処罰の対象

  ま、嬢ちゃんもわかってんだろ、早く帰りな」

イ「いや、私この辺りに来るの初めてで

  そういうの知らなくて」

5「ん……あ、もしかして3班の新入り?

  休日だから都内巡りってか、ご苦労なこった」

イ「すぐに立ち去ります!

  お疲れ様です、頑張ってください!」

5「いやいや、俺たち5班の仕事なんて

  このあたりでぼーっとしてるだけだがな」

5「この辺りには何もないから人通りはほぼ皆無

  用もないのに捕まりにくる馬鹿はいねえしな」

5「俺よりずっと若いのにバリバリ巡回こなしてる

  イーリちゃんの方がよっぽどすごいぜ」

イ「え、そうですか……えへへ」

5「ん、でもこのあたりは特に楽しいものないぜ

  日が暮れる前に帰るのをオススメする」

イ「じゃ、いつか寮内で会いましょう!」

5「おう、じゃあな!」

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