③② <ナイトトーク>

 もちろん布団の上に眼鏡を置くなんて愚かな行為はしないので生徒会長(眼鏡のみ)を机の上に置いて部屋の電気を消しました。眼鏡ケースに入れようとしたのですが「閉所恐怖症なんだ!」とか言われて拒否されました。なにかとめんどくさい眼鏡です。


「ねぇねぇ、折角の夜なんだしトークしようよ。トーク。コ・イ・バ・ナ・!」


 どこの女子だという様に話しかけてくる生徒会長。無視しようかとも思いましたが、この短期間の経験上、放置するとよりうるさくなるので話に付き合うことにしました。


「コイバナってどんな会話を要求してるんですか?」

「取り敢えず、俺のどこが嫌いなのかを聞きたい」


 プラスチック製だと決めつけていましたが、意外とこの眼鏡、心は鋼なのかもしれない。

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