第2章-3 帰ってきたノルマンディ領
一日で何か出来るわけもなく、何のカードもなしにノルマンディ領へ行く日になった。
ノルマンディ領は魔物の発生もあるとのことで2台の車に別れて、合計8人での移動になる。この傭兵も、もちろんサクラサケのグループの人だ。
8人の振り分けは俺と迅さん。その奴隷を1人ずつ。4人が傭兵だ。傭兵は皆ゴリマッチョで威圧感がある。元自衛隊員が奴隷を買い集めて傭兵を貸し出している。傭兵はゴリゴリの見た目に反して気が利くいい人たちだ。もちろん獣人。
移動には2時間もかからなかった。舗装されてない道で腰が痛い。今日は宿に泊まって明日に交渉が待っている。昼を食べたらこっちでも情報収集をしなければならない。
俺はひとりで、街の一角にある本屋にやってきた。迅さんたちはバリスタの準備があるということで、ナルにも手伝ってもらうことにした。
「こ、こんにちはー」
ノルマンディ領にもサクラサケの支部は存在する。サクラサケの支部は本屋を隠れ蓑にしている。ここなら何か情報があると思ってきたわけだ。なかったらどうしようもないが。
「どのようなモノをお探しでしょう」
店員は40くらいのおば、、おねぇさん。店内にほかの客はいない。
「情報を」
奥へ、と案内される。倉庫に見せた作りだが、活版印刷機など明らかに、この世界とは違う文化が入っている。
「見ない顔ね。どんな情報が欲しいの」
「コッチに来て2ヶ月も経ってないんですよ。ノルマンディについて弱みなどがあれば」
「わかいねぇ。なんでノルマンディの弱みがいるのかな」
ノルマンディとの交渉とその内容を時間をかけて説明した。
「それでなんで弱みがいるの」
もちろん姉とロリを助けるため。
返事に困っていると
「脅すなんて迅さんやサクラサケのみんなに迷惑かけるわよ」
確かにそうだ。こんなことにも気が付いていなかった。
交渉用にと金塊を少しもらった。ここも支部というだけあって地下には大金が用意されているようだ。
いつかお礼に来ます。と最後に一言添えて店を出た。
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