氷の姫とぬくもりと
@now0613
第1話
ここは大学の教室だ。
大学といってもあまり大きくない学校だから教室も小さく、収容人数はだいたい30人程度だろう。
俺は遅刻しないように早めにつくようにしていたためかなり早く着いてしまった。
教室のホワイトボードに貼ってあったグループの席順の場所で必要な資料を出した。
何もすることがなくなってしまったので来る途中に買ったコーヒーを片手にスマホで小説の執筆をしていた。
そして、数分経つと同じクラスのメンバーが続々と教室に入ってきた。
「おはよう!伊藤君」
「おはよう裕也」
と俺、伊藤裕也に声をかけてからみんなは席に着いた。
そして、俺が教室に入ってから約50分後には全員がそろった。
「皆さん。おはようございます。まず、昨日同様にアイスブレイクをやります。今のグループの人に自分の名前、好きな事か特技を言ってからグループのメンバーからの質問に答えてください。一人5分でやります。始めるときはお願いしますから始めてください」
俺たちの担当の先生が言った。
「お願いします。」
そして15分ほどして俺の番になった。
その時だった。
「おはようございます」
少し暗い感じの女の子の挨拶が聞こえた。
「おはようございます。霧島 雪菜さん。今、アイスブレイクの最中ですよ。席はあの空いてる席に座ってください」
「ハイ」
そういうと霧島雪菜は先生の示した俺の隣の席に着いた。
「おはよう、霧島さん」
俺はなぜかわからないがつい声をかけてしまった。
「あ、おはよう」
彼女は緊張した面持ちで挨拶を返してくれた。
「自分の番だったね。伊藤 裕也って言います。好きなこととは小説の執筆活動と読書です。これからよろしくお願いします」
自己紹介を簡潔に終わらせるとすぐに質問タイムに入る。
「高校のとき部活って何かやってましたか?」
「自分はバドミントン部と文芸部っていう小説とかを各部活に入ってました」
一つ目の質問に答えると別の人から質問される。
「じゃあ、小説ってどんなジャンルを書いているんですか?」
「いろいろなジャンルのモノを書きますがファンタジー系から恋愛もの何でも書きます。でも、日常系だけは苦手です」
簡潔に答える
「質問いいですか?」
霧島さんだ。
「はい、どうぞ」
「ありがとうございます。ちょっと関係なくなるのですが、なんでさっき挨拶してくれたんですか?あまりお互い知らないのに…」
「うーん、なんでかよくわからないんだけど。多分仲良くしたい、霧島さんのことを知りたいっておもったのかな」
「ありがとうございます」
霧島さんの問いに答えたところで時間になった。
「じゃあ、次はラストの人お願いします」
「お願いします」
「お願いします」
「私は霧島 雪菜といいます。好きなことはイラストを描くことです。これからよろしくお願いします」
「イラストってどんなものを描くのですか?」
「いろいろ書きますが自分でキャラクターを想像してそれを絵にしています」
一つ目の質問に答えると「へえ」とか「すごいね」というような感想を言われている。
霧島さんへの質問はあまり出ていないようだったので俺が一つ聞いた。
「霧島さんは、絵を描くこと以外で好きなこととかってありますか?」
「えーっと、、、私はゲームとか好きです。最近はTRPGっていうものにはまってます」
「TRPG?」
「TRPGっていうのはテーブルトークRPGって言って、自分たちで物語を結末をつかみ取る感じのゲームです」
俺以外の人はこの話題についてこれていなかったが俺はその時、『面白そう』と思った。
「俺もゲームとかするけどTRPGは聞いたことなかった。休み時間とかに話聞かせてよ」
「はい、なんか伊藤さんなら仲良くできそうです」
「霧島さん、俺のことはさん付けしないでくれるかな?おれ、堅苦しいの苦手だから…いいかな?」
「わかった、、、でもなんて呼べばいいかな」
「苗字か名前に君付けか呼び捨てでいいよ」
「わかった、伊藤君。仲良くしてくれたらいいなと思っています。」
「じゃあ雪菜ちゃんよろしくね。なんか苗字だとさん付けになっちゃうから名前呼びでいいかな?」
「いいですよ」
そう答えてくれた雪菜に微笑みかけた。
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