大砲鋳造法
ナポレオンを中心とした大嵐が吹き荒れるヨーロッパはネーデルランド、リエージュという所に、ヒュギューニンという猫がいた。
彼は軍猫であり、当然数々の功績をあげ、ロイク
彼は
「一から大砲を作れる『トリセツ』みたいニャの、書いたら大量生産できるんニャないかニャ」
と、『ロイク製鉄大砲鋳造所における鋳造法』という本を書いた。
舞台は日本の
佐賀藩主である
「対抗するために、我々にも大砲が必要にゃ」
と、大砲を製造しようとした。
「しかし、わしらにそんにゃのできますかにゃ?」
たまたま製鉄技術を持っていたために呼ばれた職猫は、担当者にそう尋ねた。
「安心するにゃ。殿様からこんにゃ本をもらってるにゃ」
「うにゃ、どれどれ……」
その本は、オランダ語で『ロイク製鉄大砲鋳造所における鋳造法』と書かれていた。
こうして独力で反射炉による大砲鋳造に成功した佐賀藩は、幕末において独特の位置に立ち、猫ではなく技術によっていわゆる「薩長土肥」の一角になるのだが、それは別の話。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます