第七回 常識なんて誰かが決めた事
「普通やらないでしょ」
これ、日常生活でわりと耳にする事が多い言葉ですが、私はこの「普通」の使い方が大嫌いです。
いきなり愚痴から始まりまして申し訳ありません。
今日も思いつくままに語っていきます。
で、冒頭の愚痴も私としては結構大事な事なのです
物語を面白くする要素の一つとして「読者の予想を裏切る」というものがあります。
もちろん予想は裏切ったとしても、「読者の期待」は絶対に裏切ってはいけませんが。
では予想を裏切るってのはどうすればいいのか? となります。
まぁ手っ取り早いのは、
「普通はやらない(できない)言動をキャラクターにとらせる」
という方法でしょうか。
噛み砕いて言えば
「オレ達に出来ないことを平然とやってのける! そこにシビれる憧れるぅッ!!」
って事です。
つまり一般常識に凝り固まった「普通」という概念が、この手法を取るに当たって邪魔以外の何モノでも無いと言う事になります。
基本的に作者がキャラクターを作り出すときに、作者の中にない知識や要素をキャラクターに盛り込む事は不可能なので、作者が常識に凝り固まっていた場合、キャラクターが起こせる面白い行動にも「常識」というフィルターがかかってしまうわけです。
これは、特に濃いキャラクターを生み出す時に影響がモロに出ると思っています。
例えて言うなら、狂気を宿したキャラクターや、天然ボケなキャラクター等です。
もちろん、これらのキャラクターを表現するテンプレートのようなものもありますが、それだけではキャラクターは活き活きとは動きません。それはもう店頭で売れ残り廃棄寸前になってる生魚みたいなもんです。
そこから一歩抜け出し活きのいい美味しそうなキャラクターへ生まれ変わらせるには、作者の中にそれなりの狂気やボケを孕んでいる必要があると思っています。
そこで邪魔になるのが「普通はやらないでしょ」という無意識のブレーキだと考えています。
日本という世界の中で無難に日常生活を行う為にはもちろん「常識」は必要なのですが、それは表面上だけで十分です。
人に見せれない部分だけでも構いませんので、不特定多数の誰かが、もっと言うならば「世間の空気」が決めた面白くもない常識をなるべく意識せずに、アイデアを出す思考訓練というのは頭の中から宝石を生み出すのに絶対に必要であると私は声高に叫びたいのです。
ちなみにそのための思考訓練はどうやるのかって?
それは私も人に説明できるほど上手くもないしよく解ってないのですが、比較的簡単なのは「否定から入らない」事かなと思います。
世間一般で言う「普通の人」って割とすぐ否定から入る気がするので、まずどんな滑稽な考えや発想でも肯定してみるってのは有効かなと思います。
否定するのは簡単で誰でも出来るんですよ。
肯定するのは難しいのです。
どんなに頭の悪い発想でも、どんなに馬鹿馬鹿しい思いつきでも、どんなに到達できそうにない夢でも。
もちろん、肯定してじっくり噛み砕いて、夢を見て、んで最後に「やっぱ無理無理」って最終的に否定しちゃう事は実生活ではよくありますけどね。
実生活では現実に打ちひしがれて最終的に否定しちゃっても、自分の作品内では否定しない事、これは大事。超大事。
それではこんな所で失礼します。
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