第五回 キャラクターを作る際の思考

 ラノベというジャンルではキャラクターが非常に大きなウェイトを占めていると思います。

 今回は私なりのキャラクターの生み出し方、立たせ方といった所を話してみようと思います。


 私の場合ですが、最初に設定するのは性格です。

 キャラクターが重要視しているものと、何に対して「喜び」「怒り」「哀しみ」「楽しむ」のかを考えます。


 実際の所は、ほとんど私の感覚で性格を決めているようなもんですが、それでもキャラクターの喜怒哀楽は書けるので便宜上感情を考えている。という体で進めます。


 キャラクターの感情と行動理念さえ出来てしまえば、ストーリーを構築する時、アイデアが出てストーリーを作り変える時、書き足す時。

 これらの事態でキャラクターがブレる。という事は起きにくくなるハズです。


 あとはストーリー上でのキャラクターの行動理念の補完ですね。

 キャラの過去を設定して作中の行動を補強してあげたり、感情の揺れを少しずつ、丁寧に書き込んで読者がキャラクターへの思い入れを強くなるように手を入れます。


 この時に注意するべきなのが「楽しかった」「悲しかった」「怒りを覚えた」などの感情を表す言葉を極力使わない事です。


 これらの言葉を多用してしまうと言葉に頼ってしまうのです。

 感情を示す言葉にはあまり頼らず、悲しいならその悲しい状況をシーンとして描写しないとダメだと考えています。


 そして、この感情の描写の積み重ねで私が常に心に留めている言葉があります。

 とある漫画家さんのブログで見つけた言葉なのですが


「作者が作品に10の思いを込めても読者が受け取れるのは3くらい。作者が自分で泣いてしまうくらい作品に思いを詰め込んで、やっと読者の心にグっとくる」


 作者がちょっと感動する、くらいでは読者は「ふーん」と流してしまうという事です。


 これは実際に投稿サイトを利用し始めて私もすぐに痛感しました。

 自分で「こんなもんだろ」くらいで感情を書いたくらいでは全然高評価にはならなかったんです。


 以後、常に心にこの言葉を思い浮かべながらストーリを考え自分のネタで自分が感動するまでキャラクターを動かすように心がけています。


 おかげで仕事中にストーリーを考えてて自分のネタで思わず泣いちゃってクシャミやアクビで誤魔化すこともしばしばという変人っぷりを職場で晒しています。



 それでは今回はこの辺りで失礼します。

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