第9話薬は飲み始めたけれど

前の日から精神科の方の

薬ものみ始めたので

様子をうかがっていたが

また妄想で興奮して怒ってる

私は本で読んだ通りに

もう相手にはならず

興奮してるなら部屋から

出てこないでと言った

その日は夜遅くまで部屋の中で

ガタピシャとうるさかった


そして翌日起きるとテーブルに

筆で書いた読みづらい手紙が

置いてあった

過去にも何度か同じようなものを

もらったが全部破り捨てていた

でもこの時期のこの手紙

なにかの証拠になるかもしれない

と思った

自分に不利になることばかり

してるよねといったら

あわてて手紙をひったくって

丸めて捨てようとした

自分だけは大事なんだね

一応判断力はあるってことか?


返してと静かに声をかけ

丸めたものを返してもらった

その内容は今までのと似たり寄ったり

「お前は盗人だ

 お前は浮気してる

 お前はおれをやっかんでる

 お前は俺のものを売った」

読みづらいから正確には

わからないけど要約するとそんなとこ

そしてもっとゲスな書き方

性格がでるね


いつも同じ事を口で言ってるのに

なぜわざわざ紙にへたくそな字で

書き付けて寄越すのかが

どうしてもわからない

なにか自分は正しくて

私を告発してるような優越感でも

感じているのか、、


そして弟さんには

受診の報告をしなければならなかった

話すことなんかなにもないし

また勝手なことだけ言われそう

考えただけで鼓動が早くなる

ひとりでも沢山なのに兄弟二人とか


介護でいうところの

手は出さないけど口だけ出す人?

子どもへのお年玉さえ

自分の子どもたちが

成人してもらわなくなったら

いつの間にかストップしていた

子どものいないもう一人の弟さんは

送ってくれるのにね


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