第66話 ダイエット
昨日は日中に何度かデブ小松と連絡してて 最終的に『ミスカ今日うちにきなよ』って流れになったから バイトが終わるなりそのままデブん家に行ってきた
あいつ今はダイエット中なんだけど ダイエット前の部屋なんてお菓子とか探さないでも普通にその辺に転がってたし 窓際に置いてあるぬいぐるみの下には必ずと言っていいほど板チョコが隠してあったってのに 今ではへそくりの小銭だけしかなくてマジ本気だと思ったよwww
しばらくしたらアタイはそこそこ腹ぺこになってきて いつもなら『マック行こうぜ!』ってノリになんだけど さすがにダイエット中のデブが目の前にいると冗談でも言えない感じだったから唇を噛みしめて耐えてたwww
空腹すぎてうつ伏せになってデブと会話してたら その哀れな姿を見て察したのか『あっそうだ ミスカこんにゃくゼリー好き?』って言われて『和菓子じゃなきゃ何でもOKだよ』って返事したんだよ
そしたらデブが『ちょっと待ってて』ってキッチンまで取りに行ったんだけど 遠くから『えぇ~っ! 何でないのぉ~! ドン引きなんですけどぉ~!』ってやたらデカい声で叫んで ドカドカ足音させながら勢いよく戻ってきたwww
息切れしながら『ミスカ大変 ハァハァ 在庫なかったからすぐに買いにいこっ!』って言ってきたけど アタイが『別になかったらないでいいよ』って伝えたら『ちょっと待ってよ 私は困るっ!』って下唇ぷるぷるさせながら怒ってたwww
あいつどんだけ怒ってんだか無理矢理アタイのボディを仰向けに動かしやがって いきなし何か知んねぇけどほっぺたまで往復ビンタしてくっから さすがに買いに行くことにしたよwww
助手席のデブがいつも行ってるスーパーへ誘導してくれたけど ちょうど通ってた道に誰もが知ってる某ドラッグストアがあったからそこでもあんじゃねって感じで寄ってみることにしたんだよ
あいつ相当急いでんのか焦ってんのか 店内に入るなり近くにいた店員に『こんにゃくゼリーありますかっ!』ってやたら顔を近ずけて聞いてたwww
アタイが『お前 顔近すぎだろっ!』って怒ってやったら 店員の男が『すいません 助かります』って軽く頭を下げて感謝してたwww
そんで店員が『こちらにございます』って案内してくれたんだけど 棚を見てみたらちょうど在庫がなかったんだよ
店員が『あれ?ちょっとお待ち下さいね』って倉庫かどっかに小走りで向かってったら デブが『やっぱり人気あんだね 夏だしね』『でもさぁミスカ なかったらマジやばくない・・・』って不安そうにしてて『そしたらこんにゃくにジャムでも塗って食えばいいだろ』って言ったら安心した表情になってたwww
店員が戻ってくるまで店内を一人でうろうろしてたんだけど デブはエサ待ってる犬みてぇにジッと扉の前で不安そうに突っ立ってたwww
かれこれ10分くらいかそれ以上だったんかなぁ 遅ぇからデブ何やってんだよって感じで戻ったらまだ待ってたよねwww
アタイが『えっ!まだあいつ来ねぇの?』って聞いたら『うん』つってた
『これどう考えても遅すぎだろ ちょっとお前ここにいろよ』って言って さっきの店員を探したんだけど まだ倉庫で探してんのか店内にはいなくてさ そん時に違う女の店員が丁度いたから事情を説明して倉庫まで見に行ってきてもらったんだよ
慌てた感じで女がすぐに戻ってきて『あのぅ 時間になって帰ったみたいなんですけど・・・』ってアホでも笑えねぇこと言ってきやがってマジびっくりしたよねwww
それ聞いたデブが『はっ? 何言ってんの そしたら今まで何を待ってたんだよっ!』って普段は滅多に怒んねぇあいつが顔を真っ赤にさせてたよ
てかいつまでも怒ってうるせぇから デブの鼻をつまんで黙らそうとしたら鼻声で黒柳徹子系な声だして怒ってっからウケたwww 店員の女も笑いをこらえてる感じだったよwww
あいつオーケストラの指揮者並の勢いで腕や頭をブンブン振り回して怒ってたから大汗がマジ凄くてさ 機嫌が悪くなって何も買わずに帰ったんだけど 何気に体重計に乗せてみたら腕ブンブンのおかげで4キロも痩せてたwww
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