第3話 性格と性癖

私はなんでもややこしく考えすぎる方だ。

離婚問題に直面した時、私はどうすればいいかわからない感情に襲われていた。

「もう2度とカーセックスなんてしたくない」

元旦那とは付き合ってる期間ほぼ車でしていた。すごく嫌で何度か拒否もしていたが、相手が不機嫌になるだけだった。

ある時は畳の上に押し倒されて、人が近くにいる場所でと落ち着いてセックスできたことがあまりなくいつも空虚な気持ちで服を着た。血が出ることも、お腹を踏まれたことも、無理に子どもの前でさせられたことも忘れられない。

そんな扱いをした元旦那に、男性に酷く苛立っていた。

離婚が決まってまずはじめたのがそんな男性に対する復讐だった。上手く都合のいい女を演じるのは慣れていたし、セックスに依存させるやり方も熟知していたので案外簡単に惚れさすことができた。

それからこっ酷く振る。

勿論後から仕返しにも合う。それが最高に気持ちがいい自傷行為になっていった。そんな適当な付き合いを止めてくれたのは今の夫だった。

毎日、毎日私の頭のおかしい話を聞いて励ましてくれて夫がいなければ私は今は誰かに刺されて生きていないと思う。

私の性の考え方は完璧に歪んでしまって、今でも痛みを他人から与えられてないと興奮しない時がある。酷く扱われると心地よい。

10代後半から20前半まで、好きなように扱われるしかないセックスをしていた。その反動がそこまで大きいと知らなくて、人とセックスした日は虚しくて毎日トイレで吐いた。

自分が汚く思えて泣きながらシャワーを浴びた日も少なくなかった。

「レイプ されてみたい」と話した相手に呼び出されて行った先で男性が3人待っていた時は少し嬉しかった。このまま、壊れてしまえば何も考えなくて済むんじゃないかと甘い考えがあった。

現実はそんなに優しくなくて、まわされてる間に鋭利なもので首筋に傷をつけられて一気に現実に引き戻されて暴れて解放された。

その夜も今の夫に話を聞いてもらい怒られたのが嬉しかったのを覚えている。


深く考えすぎて、自分の性癖についていけない泥沼。ただ私は誰かに好きだと言ってほしくて、求めて欲しくて、求める先に暴力や肉体改造でその人だけのものにして欲しかった。 今考えれば拗らせた愛情表現なだけなんだろうけど理解するまで何年もかかった。

私だけに痛みを与えてくれる1人の人が欲しかった、それだけのことに何人に股を開いたのか覚えてない。

おかげで人様を喜ばせる能力や、顔色を伺うことはできるけど上手く甘えられない人になって今でも色々周りの人に迷惑をかけることになってる。

私が生きていく中で性の話はかかせない。それでも私はそんな私を許してはいない。

生きていくのに理由がいる私は嫌いだ。ちょっとづつ生きていくのも悪くはないし、理由もなく生きることがそんなに苦痛にならなくなった。


いつも書くのは隣で夫が寝ている時だけ。

あなたが寝ている間はあなたのものではないような気がして、いつも寂しい。

今日も私は私の性を思い悩んでいる。

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