邪神のお婿さん
ムネミツ
第1話 ダーリン・ミーツ・ダーク
・・・・・・それは、運命の出会いだった。
綺麗な月明かりの下、家族で出かけた団体旅行で訪れたイギリスはブリチェスター
南西部のセヴァン渓谷にあるゴーツウッド。
その丘で僕は彼女と出会った。
彼女を見た僕は、もう正気ではいられなかったんだ。
「・・・・・・あなたが、私のダーリン♪」
山羊の角を生やした白い肌に手足が黒い獣毛で覆われた綺麗な女の子。
尾骶骨から黒い触手が生えていた、胸の大きい彼女。
彼女に組み伏せられキスをされた時に見た、その黒い瞳に僕の意識は吸い込まれた。
気が付くと僕は、病院のベッドで寝ていた。
起き上がると頭が痛かった、触れると包帯が巻いてあるのがわかった。
手元には新聞が置いてあった、イギリスでテロ!?犠牲者多数!!
の見出しに惹かれて読んで見る・・・・・・犠牲者の中に両親がいた。
「・・・・父さん、母さんっ!!」
両親が死んだ事実を知りショックを受けた。
そんな時、ドアが開いて僕の家が入信しているシュベ=ミグ教団の人達が
入ってきた。
「・・・・・・羊助君、ご両親の事はすまなかった君の事は我々が面倒を見よう。
我々教団に全て任せてくれたまえ!!」
涙を流しながら僕の手を握ったのは、教団の幹部で父の親友の荷倉さんだった。
僕たちを襲ったのは、ダゴン秘密教団の連中らしい。
退院後引き取られた荷倉さんの家で、僕は人間の姿をした彼女と再会した。
「・・・・・会いたかった、ダーリン!!」
僕は彼女に抱きしめられた、荷倉さんは彼女に跪いていた。
「千夜子様、彼を連れてまいりました。」
「ありがとう荷倉、下がっていいわ。」
彼女の言葉に荷倉さんが従うと、彼女は角と尻尾を生やし山羊と人が混ざった
ような裸体を露わにした。
その姿を見た僕は、理性を捨てて彼女へと飛び込んでいた。
彼女と交わりながら、彼女が邪神シュブ=ニグラスの化身である事。
僕を伴侶に選んだ事を聞かされた。
「構わない、僕は君の全てが欲しい。」
僕は彼女を受け入れた、僕の全てが彼女を求めていた。
「ありがとう、沢山子供作ろうね♪貴方が死んでも産み直して上げるから♪
永遠に愛し合ってね、ダーリン♪」
彼女の言葉を肯定し、僕は激しく彼女を求めた。
彼女と交わる暮らしを過す中で、僕の頭にも山羊のような角が生えてきた。
自分が段々と人間でなくなっていく事も構わずに彼女を求めた。
そして、僕は・・・・・・人間を辞めた。
・・・・・・・人間を辞めても、彼女と共にあれるから僕は幸せだ。
邪神のお婿さん ムネミツ @yukinosita
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