踊る足跡、揺れるお手手
そういえば。昔何かの子供番組で、足跡がタップダンスを踊っているのを見て、全身鳥肌がたったことがあります。え? 愛らしいし面白いじゃないかって? とんでもない。
リアル怪奇現象で目撃した経験があると、笑えないです。
同じ理由で、肘くらいまで突き出た無数の手がゆらゆら揺れてるのを見ると、ざわっとします。
踊る足跡を視たのは、中学生の頃だったと思います。たぶん中三かな。その頃から深夜ラジオを聴いて、夜更かしをしていたので。
月が綺麗な夜は、よく部屋から外へ抜け出して散歩をしてました。
私の実家は平屋なので、出る気になれば何処からでも抜け出せたのです。だから深夜寝静まった時間帯は、随分解放感がありました。
怪奇現象に遭うくせに、夜の散歩をする中学生って……自分でも怖いもん知らずだなと呆れますが。
魔の交差点の付近は、稀に血染めの足跡が出現したり、手がにゅっと、何本か出てたりするので、あまり近寄らないようにしてました。
タップダンスではないけど、歩行の邪魔をされたのですよ。ひたひたと、目の前の舗装を歩くので、足跡だらけになった場所が踏めず。油断していると周囲をぐるっと血染めの足跡に囲まれてしまうという、嫌がらせ。
それより厄介だったのは、手です。
何本かにょきっと出てはゆらゆら、ぐるぐると捕まえる脚を探すんですよねぇ……。
漫画みたいですが、本当にやるんですよ。あれ、凄く気持ち悪いんです。あれを視ちゃうと蛇なんて可愛いもんです。本気で。
最悪だったのは、夢で真っ白い草原に立っていて。
どこだろうと思っていると、両足をがっしり捕まれて。はっと見下ろしたら、真っ白い手がね、無数の手が私の両足を掴んでるんです。
よく見ると草原じゃなくて、真っ白い無数の手がゆらゆらしてる場所だった……って、夢ですが。
これの白蛇バージョンも夢で見たことあります。ふふふ。
ろくな夢見てないなぁ。
踊る足跡、揺れるお手手。なんだか響きは可愛いんだけど。そんなホラーはありきたりすぎて、全然怖くないか。(笑)
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