詩のことⅢ
岩波ジュニア新書から出ている『詩のこころを読む』茨木のり子著の中の一節を引用します。
『いい詩には、ひとの心を解き放ってくれる力があります。いい詩はまた、生きとし生けるものの、いとおしみの感情をやさしく誘い出してもくれます。どこの国でも詩は、その国のことばの花々です。』
この一節に出会った時、私の詩は既にダーク系だったので、なんとも複雑な気持ちになったのを覚えています。
共感と反発がせめぎあって、出口の無い迷路に填まりました。
当時は、谷川俊太郎や吉野弘を読み漁っていました。特に吉野弘が描く生命観には衝撃を受けました。
『I was born』『生命は』の二作はノートに書き写して、今でも時折読み返しています。
他にも石垣りんの『くらし』、会田綱雄の『伝説』など、生命観が描かれた詩を書き写しています。
ただ理由もなく死にたいと揺れる思春期の思いに、これらの詩は鮮烈な衝撃を与えてくれました。
書くことも大事ですが、読むことはもっと大切だと思っています。
読むことで得る知識は、書く時に役立ちます。自分ひとりでは気づけない物の見方、捉え方、考え方に触れる事で、自身をより深めていけます。
それは詩人の作品に限りません。
カクヨムに発表されている多くの詩もまた、自身の糧になるのです。
読むと打ちのめされ、落ち込んじゃうんですけどね。
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